#導入事例
ITサービス管理

日本白十字社
株式会社日本白十字社様

職員約14,000名・115拠点のため システムサポートを集約して 問い合わせ管理・PC配備管理を実現

埼玉県を中心に、1都4県で医療や介護サービスなどを提供する戸田中央医科グループ。
その職員約14,000名・115拠点のシステムサポートを担っているのは、同グループに属する株式会社日本白十字社(以下、日本白十字社)である。元々、グループの調達を受け持っていた同社に、2016年4月にシステムサポート部門を集約して、ICT事業部システムサポートセンターを発足。効率的かつ高品質なシステムサポートサービスを提供している。

同社では、システムサポートセンターの発足に合わせて、クレオが提供するITサービス管理ツール「SmartStage」による問い合わせ管理システムを構築した。毎月300件ほどになる問い合わせと対応状況を集約して、ナレッジの共有と業務の効率化に活用している。
さらに、購買プロセスの管理システムもSmartStageで実現し、戸田中央医科グループの職員に対するPC・モニターなどの配備も効率的に進めている。

SmartStageはベリーグッドなツールだと思います。業務に合わせて、柔軟にプロセスを構築できました。

株式会社日本白十字社
ICT&プロキュアメント事業部
システムサポートセンター
エリア長
坂本昌志 氏

拠点でバラバラだったサポート体制

日本白十字社がICTシステムのサポートを担っている戸田中央医科グループには、多数の医療機関・施設があり、医師をはじめ、看護・介護職、メディカルスタッフなど総勢約14,000名の職員が働いており、拠点も115個所に分散している。
そのために以前は、アプリケーションのサポートや、ネットワークなどのインフラ管理、業務に必要となるPCやモニターの手配などをそれぞれの拠点で行っていた。
その状況を、日本白十字社のICT&プロキュアメント事業部 システムサポートセンターで、エリア長を務める坂本昌志氏は、次のように語ってくれた。

「専門のスタッフがいる大きな拠点もあれば、総務部門などの職員が兼務する所もあるなど、その体制は統一されていない状況でした。問い合わせ内容の管理体制もバラバラで、Excelでやっているところもあれば、全くやっていないところもありました。そのために、サポート品質がバラバラで属人化する傾向があり、ライセンス管理などでリスクを抱える要因にもなっていました。
また、業務に使用するIT機器やアプリケーションも増加しており。少ない場合でも月に30-40台に及ぶ、PCやモニターの配備も煩雑になっていました。さらに、WindowsXPのサポート終了やセキュリティ強化など、サポートスタッフへの負担が重くなる傾向にありました」(坂本氏)

株式会社日本白十字社
ICT&プロキュアメント事業部
システムサポートセンター
本部長
藤田育弘 氏

SmartStageで情報共有

そこで、2016年4月、元々グループの調達を受け持っていた日本白十字社に、システムサポート部門を集約しました
同社では、拠点が分散していることから、4つのエリアに合わせて担当者を置き、電話・メールにより問い合わせを受け付けるようにしました。そして、全てのスタッフで問い合わせ状況と対応履歴を共有するため、クレオが提供しているITサービス管理ツール「SmartStage」を導入しました。同社のICT&プロキュアメント事業部 システムサポートセンター本部長の藤田育弘氏は、次のように話してくれた。

「SmartStageは、ベリーグッドなツールだと思います。
まず、業務適合性に優れている点を評価しました。アプリケーションでありながら、ユーザーが設定できる範囲が開発ツールのように広くなっているために、私たちの業務に合わせて柔軟に業務プロセスを組むことができました。
2番目の優れた点は、業務プロセスに特化しているところです。業務のキモはプロセスにこそあるのですが、SmartStageではそれをうまく実現することができます。多少、設定に手間はかかりますが、そこはトレードオフとなるでしょう。その分、このツールを使いこむノウハウを蓄積でき、自分たちで自由にカスタマイズができるようになります。それから、導入・運用コストの面でも評価しています。パッケージソフトや他のクラウドツールと比較して、非常にリーズナブルに利用できました」(藤田氏)

SmartStageはITサービスデスクだけでない、一般業務のプロセスの管理・可視化に利用ができる。

システムサポートを大きく改善

「日本白十字社では、ITサービス管理体制を整備したおかげで、システムサポートの業務は大きく改善できました。毎月約300件に及ぶ問い合わせに以前より効率よく対応できるようになっています。
看護師や医師・スタッフなどからの問い合わせを拠点の窓口で取りまとめて、サポートに問い合わせて、SmartStageに登録しています。それを1次に切り分けして、回答したり、自分たちで作業したりしています。医療系のツールやアプリの場合は、直接はサポートできませんが、切り分けた後、ベンダーに問い合わせています。
SmartStageを導入したおかげで、あの案件をどう対応したんだっけ、といった情報をすぐに確認できるようになりました。
また、対応ナレッジの共有の面でも効果が出ています。別の人が同じような案件を受けた場合にも、そのナレッジを活用しやすくなりました。前に同じような質問があったら、その回答を参考にできますよね。その担当者が離れたの場所にいる場合でも、蓄積された情報を閲覧するだけで済みます。技術スキルに差があっても、それをきっかけにして、より詳しい人に相談に乗ってもらうこともできます。
さらに、PCやモニターを入れ替えたいと利用者から要望があった場合にも、スムースに業務を進めることができるようになりました。これは、エンドユーザーからSmartStageに直接入力してもらって、稟議・出庫を進めています」(坂本氏)

申請業務プロセスも明確化

SmartStageは、一連の業務をプロセスとステータス(業務の状態)で管理・可視化することができ、ITサービスデスクだけでなく一般的な業務にも利用できるツールである点を利用して、日本白十字社の社員約30名とグループ管理本部の約130名については、購買稟議・経費精算・人事申請など一般的な業務の申請プロセスもシステム化している。

「大きな病院の組織には、医師や看護師、事務方や経営者など多くの専門家が集まっており、それぞれに守備範囲と責任があります。世の中には、相手の仕事が分からないと、自分の都合だけ主張したり、“出来るだけ手間をかけずに承認を行いたい”というマネージャの方もいるかもしれません。しかし、専門家といえども、単独で仕事を進める訳ではありません。
そこで、業務プロセスと進捗状況を可視化することで、業務の状況を定量的かつ効率よく把握できれば、専門家の本来やるべき業務に集中できるでしょう。業務プロセスを整理し、進捗状況を可視化できるSmartStageは、大きな役割を持っていると思います」(藤田氏)

SmartStageは業務に合わせたシステムの構築が容易にでき、誰でも利用することができます。

業務にシステムを合わせる

「プロセスについては、できるだけシンプルなステップにして自分たちで設定しています。例えば、問い合わせを受けて、すぐに解決できてしまう場合もあるので、問い合わせ内容を入力するだけでなく、入力から完了まで、一度に登録できる画面も用意しています。申請承認系であれば、階層を2段階にとどめています。 さらに、グループ全体の調達申請では、その拠点で完結するもの、本部だけで完結するもの、拠点から本部に上げるもの、というように3つのプロセスに整理しています。
SmartStageは、コントロールの手段が何パターンもあって、色々な角度で設定できます。そのために、業務に合わせて、かゆい所に手が届くような形でプロセスを構築できます。
病院の業務は、やはり医師や看護師などのスタッフが主役なので、システムを業務に合わせるのでなく、業務にシステムを合わせる必要があります。特定の人が特定のPCを使うとも限りません。SmartStageであれば、このような要望にも合わせることができます」(坂本氏)

今後の取り組み

「今後は、ITIL対応の充実など、ITサービス管理体制をさらに強化していきたいと考えています。
また、ライブラリ機能利用し、PCやモニターの在庫管理などに利用できるでしょう。そして、一般業務へのSmartStageの適用を広げて、施設管理や工事といった作業プロジェクトの管理にも、利用できればと考えています」(坂本氏)
このように、同社のさらなる業務改善に、SmartStageが活躍していくだろう。

※掲載情報は、取材にお応えいただいた当時のものです。
※記載されている会社名、システム名、製品名は一般に各社の商標、又は登録商標です

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