株式会社西武ホールディングス様
西武鉄道・プリンスホテルを中核企業として、鉄道 / ホテル・レジャー / 不動産などのビジネスを展開する西武グループ。そのグループ54社の事業を統括しているのが、株式会社西武ホールディングス (以下、西武HD)です。西武HDでは、グループで利用する情報システムやITシステム基盤を、西武HDの情報システム部で取りまとめており、たとえば、人事給与・会計・固定資産といった基幹システムをグループ各社に提供しています。
この基幹システムのシステム運用に対する「問い合わせ」「作業申請」「利用者申請」「データ直接修正」「障害管理」といった案件管理業務は、1ヶ月に200件近くにおよんでいます。
企業経営に関わる重要な業務・システムの運用であるため、ルール化された精緻な業務プロセスで運用していますが、これまでアナログな紙ベースでの運用であったため、IT全般統制の一層の強化や業務の効率化・品質向上などの余地がありました。そこで、西武HDが導入したのが、クレオが提供するSmartStageサービスデスクでした。
基幹システムのITサービスプロセスを管理して全グループのIT全般統制の効率面と品質面をさらに強化
情報システム部
前川 芳範 氏(取材当時)
IT運用をもっとクリエイティブな活動に変えたい
「今回のシステム導入は、何か現実的な課題があって、それを解決するというために実施したのではありません」こう語ってくれたのは、西武HD情報システム部のマネジャー 前川芳範氏です。「今回の業務プロセス改革/システム導入では、これまで紙ベース・作業ベースで回していたITサービスマネジメントを、いわゆるクリエイティブなITサービス運用に変えていきたいという大きな狙いがありました。日々のシステム運用は、定型作業だけでは ありません。ビジネス状況やシステムの稼働 状況を予測したり、お客様や利用者のことを 想像するなど、創造性を発揮する場面がたくさんあります。でも、定型業務に追われていると、このようなクリエイティブな取り組みをする時間が 少なくなってしまいます。これを改善するためには、定型業務が、きちんと手続きに合わせ て、確実に回る仕組みが重要だと考えました」(前川氏)そこで今回、こうした狙いを実現するIT統制基盤として、業務プロセスを標準規格 (ITIL)に合わせることができるクラウドサービスを選定することになりました。
「要件に合わせてシステムを作ると、自分たちの運用に合わせて作り込み過ぎてしまいますが、標準規格に合わせれば、業務の標準化とベストプラクティスの導入を実現できます。また、クラウドサービスを利用すれば、基幹システムの運用のため、案件管理システムを運用するという事態も避けられます」(前川氏)
監査・内部統制部(内部統制担当)
浅井 隆弘 氏(取材当時)
被評価部門の手をわずらわせず業務履歴をチェック
「基幹システムは、IT全般統制の評価対象となり、そのための内部評価を毎年行っています。今までは、対象システムの証憑を無作為に選び出して、情報システム部の方に関連 した書類を探してもらって、それを紙ベースで確認していました。現在は、SmartStageサービスデスクのリードオンリーのユーザーIDを発行してもらい、必要な情報をこちらで独自に確認しています。案件管理業務がシステム化されたことで、情報システム部では証憑の準備が不要になりました。依頼したものと違うファイルが出てきて、何度もやり取りが発生することがなくなりました。内部評価のときにだけアクセスする私たちにとって、SmartStageサービスデスクは案件情報が非常に整理されており、とても見やすいと感じました。IT全般統制の品質面でも業務改善されていると思います。システムがあれば、運用手続きを型にはめることで、そこから逸脱できませんし、間違いも起こりにくくなります。このような効果によって、IT全般統制自体がレベルアップすることを期待しています」(浅井氏)
人事部 人事業務サポートセンター
米田 郷司 氏(取材当時)
大幅に改善された、部門間のコミュニケーション
「案件管理システムを通じて、マスター変更や組織情報の設定など、人事給与システムに対する作業を1ヶ月20数件ほど依頼しています。従来は、紙ベースでの申請だったため、依頼した作業がどこまで進んでいるのか把握することが面倒でした。現在はSmartStageサービスデスクを見ることで、どの案件がどこまで進んでいるのかタイムリーに把握できます。必要なデータの再入力など、二度手間も削減 できました。このほか人事給与業務では、法令改正や年末調整の対応など不明点があれば、それを明確にしないと、給与支払いを間違える可能性もあるので、確実な確認が不可欠です。電話で問い合わせると、記録が残らず「言った、言わない」という話になりがちです が、案件管理がシステム化されたことで確認がスムースになり、問い合わせ履歴も確実に 残るようになっています」(米田氏)
遠隔地のグループ企業からも業務を見える化
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近江鉄道株式会社
総合企画部 経理課経理課長
深尾 勝彦 氏(取材当時) -
近江鉄道株式会社
総合企画部 経理課副主任
金綱 恵 氏(取材当時)
西武HDのグループ会社であり、滋賀県で鉄道事業などを展開する近江鉄道株式会社でも、SmartStageサービスデスクを利用して効果を上げています。
「西武HDに対して、基幹システムの会計部分について、問い合わせやマスター情報の追加・削除依頼など、1ヶ月に20件ほど申請しています。従来は申請書を書いて、必要な資料を添付して、上長や関連部署のハンコをもらって、それをPDFにしてメールと郵便で同時に送るというように、非常に煩雑な作業が必要でした。ですが、申請業務プロセスがシステム化されたことで、すばやく申請を出せるようになりました」(深尾氏) 「以前の担当者の問い合わせ内容や申請 履歴が見えるようになったので、情報を再利 用できるようになり作業効率も向上しました」(金綱氏)
「近江鉄道のIT・情報システム課からは、基 幹システムなどの利用者申請をしています。申請業務がシステム化されたことで、これまで社内承認や郵送にかかっていた時間や手間を大幅に削減でき、業務がスピードアップしました。申請から何日以内に申請書を郵送するといった、細かなルールを気にする必要もなくなりました」(山田氏) 「ここから、西武HDのある所沢での作業進捗がよく見えるようになり、業務についてのコ ミュニケーションも改善されました」(高橋氏)
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近江鉄道株式会社
管理部次長
高橋 哲治 氏(取材当時) -
近江鉄道株式会社
管理部 IT・情報システム課係長
山田 慎太郎氏(取材当時)
テクノロジーコンサルティング本部
デリバリーグループ マネジャー
大日方 亮 氏(取材当時)
拠点分散の成功要因は、業務プロセスのシステム化
「アクセンチュアは、西武グループ様 の約30社を対象とするERPのシステム運用サービスを提供しています。2013年9月まで西武HD様と同じフロアに常駐していましたが、SmartStageサービスデスクの稼働開始の直後に移転して、現在は独立した拠点で業務を行っています。移転が成功した要因は、SmartStageサービスデスクによる業務プロセス管理の変 更だったと思います。SmartStageサービスデスクを利用することで、別々の拠点でも従来と同じようなスピード感で業務を進めることができています。お互いの業務進捗が把握できるので、安心して作業を任せていただけているのだと思います。また、夜間作業などこれまでは担当者の方に立ち会っていただく必要がありましたが、現在は自社拠点での作業なので、独自の体制で作業できるようになりました」(大日方氏)
選定のポイントは、西武グループの利用規模に応える対応力を備えながら、設定に柔軟性があり、使い方も簡潔なこと
情報システム部
攝待 清明 氏(取材当時)
情報システム部
中村 宏樹 氏(取材当時)
簡潔なツールながら、西武グループの規模に応える
「運用/案件管理ツールは、それほど世の中に出回っていませんあってもサービスデ スク管理が中心でした」と説明してくれたのは、導入プロジェクトを担当した情報システム部アシスタントマネジャーの攝待清明氏でした。「そんな中で、他社製品と比較して SmartStageサービスデスクを選択した理由は、ツールとしてのシンプルさでした。西武グループの利用規模に応える対応力を備えながら、設定に柔軟性があり、使い方も簡潔でした。また、ノンプログラミングで設定でき、短期間で導入できる点も評 価しました」( 攝 待 氏 ) 案件管理システムの現在の担当者である情報システム部のプロジェクトリーダー中村宏樹氏は、システム導入の効果について説明してくれました。「ITサービスを利用する組織やグループ各社から多数の案件が寄せられるのですが、情報システム部で集約すると1ヶ月に200件近くと、かなりの量になります。従来はこれを紙ベースで運用していたので、私たちにとっても、利用者にとっても、委託先にとっても、かなり煩雑な業務になっていまし た」(中村氏)
「SmartStageサービスデスクを導入して、業務をITILを参考にして標準化したことで、業務の進捗が確実に見える化できました。業務プロセス自体も整理でき、すっきりした業務プロセスになりました。以前より問い合わせや申請が簡単にできるので、問い合わせ数が少し増加していますが、確実に対応できています」(中村氏)「社内やグループ内のユーザーが、以前より業務がラクになったと、わざわざ声をかけてくれたんですよ」と、前出の前川氏が付け 加えてくれました。
今後は、他業務システム・グループ企業にも展開へ
最後に、前川氏が、SmartStageサービスデスクの案件管理システム導入の成果と今後の取り組みについて、総括してくれました。 「ITサービスのための案件管理システムとして、クレオのSmart Stageサービスデスクを導入し、業務プロセス管理 の面で、効率化・品質向上・内部統制の業務改善などを実現することができました。今後は、ITサービスに関するFAQなどを 整備し、利用者がより効率よく仕事をできるようにしていきます。さらに他の業務システムや業務管理にも、この案件管理システムを適用していきたいと考えています。西武グループの各社は、それぞれの事業や業務に合わせたスタイルでシステム運用管理を遂行しています。これらの運用管理業務にもSmartStageサービスデスクをノンカスタマイズで利用してもらえると、西武グループ全体で業務の標準化が進んでいくと思います。また他社とも連携して、これらの仕組みを活用してシステム運用業務を共同で外部委託する、といった取り組みを展開していけたらいいですね」(前川氏)
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株式会社西武ホールディングス
本社所在地: 埼玉県所沢市くすのき台1-11-1
※記載されている会社名、システム名、製品名は一般に各社の商標、又は登録商標です
導入事例
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ヘルプデスク/問合せ管理
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ITサービス管理
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