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IT部門をビジネスクリエイティブ集団に

システムの安定稼働、コスト削減、コンプライアンス強化など、IT部門の「作業」は年々増加しています。
しかし、新規事業や新技術の立ち上げなど、企業力強化のうえで不可欠なものは、IT部門の「知恵」です。
IT部門がビジネスクリエイティブ集団に生まれ変わるためのヒントやトレンド情報をご提供いたします。

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  • 働き方改革

2022.02.15

 更新日:

2019.05.15

全2回 情報システム部門が目指すべきこれからのIT人材のスキルとキャリア 《連載:第1回》 多様なスキルが必要なIT人材。知っておきたい「スキル標準」

ITのチカラが企業の競争力を左右する今日、IT人材への期待も高まっています。まずここでは企業の情報システム部門だけではなく、IT人材に求められる現在の背景を言及するとともに、IT人材のスキルフレームワークについても紹介します。

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全2回情報システム部門が目指すべきこれからのIT人材のスキルとキャリア

IT人材に求められる素養やスキルが多様化

今日のビジネスはITなくして成り立たず、ITベンダーはもとよりユーザー企業の中でも数多くのIT人材が活躍し、さまざまなシステムの導入・構築や運用を担っています。そうした社内IT人材が最も多く集まっているのは、言うまでもなく情報システム部門です。

ただ、一口にIT人材といっても、その業務内容は非常に広い範囲に及びます。またIT化の進展やビジネス環境の変化に伴い、個々のIT人材に求められる素養やスキルも多様化していく流れにあります。

具体的にどんな変化が起こっているでしょうか。これまでわが国のIT人材の育成は、ITベンダーとユーザー企業を問わず、プログラマーからキャリアをスタートし、経験を積みながらSE(システムエンジニア)、PM(プロジェクトマネージャー)へと成長していくという単線的なパスが一般的に用いられていました。ほとんどのITシステムが業務の効率化やスピードアップ、コスト削減などの「課題解決」を目的として構築されるため、こうしたキャリアパスが有効に機能したのです。

しかし、クラウド、データアナリティクス、モバイル、ソーシャルといったいわゆる第3のプラットフォームが普及し、さらにIoTやAIといった新しいテクノロジーの活用が加速する中で、ITシステムそのものの質的変化が起こっています。バックエンドのビジネスを中心とした「守りのIT」だけでなく、売上や利益拡大に直結するフロントエンドの領域における「攻めのIT」が急速に拡大しており、より創造性や専門性の高いキャリアも注目され始めています。

IT人材のスキルを定義したフレームワーク

経済産業省ならびに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)では、IT人材のあるべきスキルフレームワークやキャリアを定義した「ITスキル標準(ITSS)」を2006年に打ち出し、以降も継続的に改訂を重ねています。そこではIT人材が関わる職種として11職種35専門分野が定義され、それぞれに対してスキルの領域、スキル熟達度をレベル1からレベル7までで定義しています。

<ITSSが定義する11の専門職種>
マーケティング/セールス/コンサルタント/ITアーキテクト/プロジェクトマネジメント/ITスペシャリスト/アプリケーションスペシャリスト/ソフトウェアデベロップメント/カスタマサービス/ITサービスマネジメント/エデュケーション

もちろんこれらは膨大に渡るので、ここですべてを触れることはできませんが、IPAのサイトでは詳細な解説があるので、自身の業務を一度このようなスキル標準を参照しながら見直してみるのもよいかもしれません。

ITSSは、「守りのIT」を主に担ってきた人材に向けた内容が主でしたが、最近では、IoT、アジャイル、データサイエンス、セキュリティなど領域を含め、新たなIT投資に対応するスキルの強化・変革へ向けた学び直しの指針となるITSS+(プラス)を定義しています。

情報システム部門のIT人材に課せられたミッション

情報システム部門が自社のビジネスをリードする組織となるためには、「攻めのIT」への対応すなわち価値創造を担っていくIT人材が必須となります。グローバルなマーケットを見据えた経営戦略や事業戦略とつながる中で求められるIT人材のスキルセットを明確化し、育成計画を立て実行することで、情報システム部門そのもののプレゼンスを高め、新たな時代のキープレイヤーとなることができます。

したがって情報システム部門のメンバーもまた、ビジネスの最前線に立つ者としての気概をもち、これまで携わってきたさまざまなシステム構築や運用の経験や能力を生かしつつ、事業部門やグループ会社、外部のITベンダーなど企業や組織の枠を超えたパートナーと連携し、リーダーシップを発揮していく必要があります。

なお、経済産業省とIPAでは上述のITSSのほかに、ユーザー企業の情報システム部門についても、その人材が持つべき必要なスキルを明確化するための標準化を行っており、それをまとめたものが「情報システムユーザースキル標準(UISS)」です。

ここでは、事業戦略策定から、システム企画、システム導入、システム戦略および戦略の実行、プロジェクトマネジメント、システム運用・保守、IT戦略の評価まで、情報システム部門における多岐にわたるタスクフレームワークが定義されているほか、スキルモデルの作成、研修ロードマップ作成などに寄与するための文書やテンプレートを提供しています。

上記のドキュメントを網羅的に追うことは難しいかもしれませんが、一度自社の業務と照らし合わせ課題を見つけるうえでも参考になるかもしれません。

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