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IT部門をビジネスクリエイティブ集団に

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しかし、新規事業や新技術の立ち上げなど、企業力強化のうえで不可欠なものは、IT部門の「知恵」です。
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2018.05.29

全2回 組織を変える「タレントマネジメント」IT部門はどう関わる? 《連載:第2回》 効果的なタレントマネジメントに必要なIT部門の役割

前回の記事では、日本企業の人事評価制度の変化を踏まえて、いまタレントマネジメントが求められる理由について見てきました。当然ながら、情報の管理にはITによるシステム化が欠かせませんが、同じく、それ以前の仕組みや体制についても重要です。タレントマネジメントをどのように進めればよいのか、そしてIT部門がそれにどう貢献できるかについて考えていきたいと思います。

タレントマネジメントをどのように進めていけばよいのか

ここで、タレントマネジメントを実践するには、どのようなステップを踏めばよいのかを考えてみましょう。

“経営の神様”と呼ばれたパナソニックの創業者、松下幸之助氏は「事業は人なり」という言葉を残しています。そのとおり会社を発展させるのは人材であり、タレントマネジメントは財務情報と同等の経営指標として位置づける必要があります。そのためには当然のことながら、経営陣の理解が不可欠です。そこでタレントマネジメントを実践する際には人事部門だけの業務にするのではなく、経営陣を担当役員とする人事部門主導のチームとし、そこに各事業部門の担当者とIT部門も加えた全社横断的な推進チームが必要です。

チームを組織したら、最初に行うのが社内に存在するポジション(職務・役職など)の見える化を行う作業です。ポジションに求められる成果・スキルなどを明示するとともに、社員に対してキャリアアップの機会が提供されていることを明らかにします。さらに社員の能力、資質、知識、経験、価値観、性格、志向などのデータを人材情報としてシステム上に一元化します。これにより事業の見合った人材が誰か、適した人材が不在であれば誰を育てればよいのかが一目瞭然になります。

このようにタレントマネジメントを実践する準備が整ったら、運用を開始します。タレントマネジメントの目的は、事業にとって適材適所の人材を発見し、ポジションに就けることだけではありません。各人材のタレントは日々変化するものであり、情報に基づいて社員をあるポジションに異動させたとしても、それが適材適所ではない可能性もあります。またあるポジションに就いた人材に、もっと優れたタレントがあることを発見するかもしれません。そのため、タレントマネジメントを運用する際には、日々の変化を見逃さないようにPDCAサイクルを回すことが重要になります。

IT部門はどう貢献していくべきか

タレントマネジメントを実践するのは人事部門が主導するチームですが、ITシステムを活用するうえでIT部門の支援は欠かせません。

IT部門の最も重要な役割になるのが、タレントマネジメントを実践するためのITシステム選定・導入の支援です。すでにタレントマネジメントを実現するパッケージソフトウェアやクラウドサービスが数多く登場していますが、それらの中から自社の取り組みに適したものを選定し、提案します。組織によっては、選定をIT部門主導で行わないケースも多いでしょう。それでもIT部門ならではの視点での助言は必要になります。タレントマネジメントシステムにどれだけのコストがかけられるのか、どこまでの人事情報を管理するのかによって、選定するITシステムは変わってきます。

もう1つ、情報システム部門の重要な役割になるのが、データ管理項目の設定です。社員のタレントを把握するために、その社員に関するあらゆるデータを集めたとしても、人事情報を活用したいときにどのデータを参考にすればよいのかわからなくなってしまう場合があります。そこで必要な情報を可視化・抽出しやすいように設計することが情報システム部門には求められます

ITシステムを導入したら、使い方や活用方法をタレントマネジメントの担当者、あるいは経営陣に対してレクチャーすることも情報システム部門の役割です。これを怠ると、せっかくITシステムを導入したのにまったく使われない、いつの間にか表計算ソフトのシートを使って属人的に管理されているといったことにもなりかねません。システムはただ導入しただけでは何も変わりません。しっかりと運用を行うことの重要性はIT部門が一番理解しているはずです。

今の日本企業は、少子高齢化による労働力不足、市場のグローバル化、労働意識の変化といったさまざまな要因により、効果的なタレントマネジメントを実践することが急務となっています。その取り組みを成功に導くためには、それを実現するシステムの啓蒙や導入・運用支援も含め、IT部門が果たす役割はきっと多いはずです。

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