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2018.05.15

全2回 組織を変える「タレントマネジメント」IT部門はどう関わる? 《連載:第1回》 タレントマネジメント実践に向けたIT部門の仕事

ITの戦略的活用が企業競争に大きなインパクトをもたらすようになってきています。現在はクラウドサービスの発展によってIT部門不要で手軽に利用できるシステムも増えてきましたが、それでも、IT部門も他部門のIT導入に能動的に関与できてこそ全体最適なIT導入を実現できるはずです。今回は、そうしたIT導入の1つとして、人事評価やタレントマネジメントに関するシステムについて、その基本的な知識、そしてIT部門はどのように支援できるかを考えてみたいと思います。

日本企業での人事制度の変化

人事評価やタレントマネジメントのシステムの話に入る前に、なぜそうしたシステムが必要になるのか、まず日本企業における人事制度を改めて整理してみましょう。

日本企業の多くは、第二次世界大戦前から高度経済成長期、さらには安定成長期のバブル時代に至るまで、一貫して日本独自の人材マネジメントによる人事制度を取り入れてきました。新卒学生を一括採用して定年退職するまで勤め上げる「終身雇用」、勤続年数による昇給、同期同時昇進という処遇を基本とする「年功序列」など、社内の公平性を最も重視する人事制度が良しとされ、それが人件費の抑制につながって会社に利益をもたらしていました。

それがバブル時代の終焉により到来した経済低迷期、いわゆる“失われた20年”の時代になると、企業は生き残りを賭けて抜本的な人事制度の見直しに取り組みました。新卒学生の採用数を絞り込んで即戦力となる中途採用を増やすとともに、職能による評価制度を取り入れてリストラを断行し、労働生産性を向上させるという方針へと徐々に切り替えました。

さらに近年のグローバル化により日本企業の海外進出、外資系企業の日本進出が活発化し、より良いキャリアを求めて転職する人材が急増します。そうすると従来の日本的な人事制度は次第に合わなくなってきました。企業は優秀な人材の流出を回避するために、成果主義による報酬制度を採用するなど、大多数の企業は能力を重視する方向へ移行しています。

属人的になりがちな人事評価の可視化が求められた

しかし、こうした日本の人事制度には課題も少なくありません。外資系企業のように、能力でその人の評価を決めたり、差をつけたりする考え方は何も問題ではありませんが、どのようにしてその人の「客観的な評価」を行うのかという点でしばしば問題が生じてきます。この仕組みがない企業の場合、評価は会社への貢献度よりも上長の属人的な判断、好き嫌いで決まってしまい、戦略的な人事配置も実践されていない現状があります。

よく「上長への“ゴマすり”が上手な社員は昇給・昇進が早い」という声を耳にしますが、このような評価制度を続けていたのでは、会社に利益をもたらす優秀な人材を流出させ、ひいては会社を衰退させることにもなりかねません。

こうした課題のある人事制度を改めるために、導入が進みつつあるのが「タレントマネジメント」です。タレントマネジメントとは、社員のタレント(能力、資質、才能)やスキル、経験などの人事情報を「客観的」「一元的」に管理し、企業の事業に見合う人材を組織横断的、戦略的に配置したり、開発したりするマネジメント手法のことです。

タレントマネジメントを実践すると、会社の事業にとって最も効果的な価値を生み出す人材を“見える化”し、最適なポジションに配置することが可能になります。社員にとっても、自分が活躍できるポジションとそれ相応の報酬基準がわかれば、モチベーションを保つことにつながります。これはただの社員にとってメリットとなるだけでなく、人事部門にも、そして何よりも会社を動かす経営層にも非常にメリットの大きい仕組みといえます。

このようなタレントマネジメントを実践するには当然、人事情報を管理するためのITシステムが不可欠です。しかしながら人事部門にはITに精通した人材がいないことも多かったり、またそもそもこうしたシステムの存在や有効性を知らなかったりすれば、当然企業はタレントマネジメントに取り組むことはできません。そこで重要な役割を果たすのが、IT部門による支援です。

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