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2024.06.11
更新日:
2023.04.25
全2回 『第2回IT基礎知識チェック』 《連載:第2回》 IT担当者なら間違えられない!『第2回IT基礎知識チェック(後半)』
いよいよ残り5問。前半よりもやや専門性の高い問題が並んでいますが、ぜひ全問正解を目指して挑戦してください!
【第6問】問題管理とは?
ITサービスマネジメントにおける「問題管理」プロセスの説明として正しいのはどれでしょうか?
(1)インシデントの根本原因を突き止め、予防策および再発防止策を策定する
(2)システムの変更作業にともなうリスクを管理し、変更作業の管理とリリース管理プロセスへ引き継ぐかどうかの評価をおこなう
(3)ITサービスを提供する上で必要となるリソースと、その構成情報などを最新の状態に維持・管理する
(2)「変更管理」プロセスの説明です。OS/ミドルウェアのアップデートやパッチ適用などの変更作業において、ITサービスへのリスクや影響を最低限に抑えることが目的です。
(3)「構成管理」プロセスの説明です。リソースにはハードウェア・ソフトウェア・ネットワーク・ライセンスなどが含まれます。他プロセスにおける確実かつ効率的なサービス提供を実現・支援することが目的です。
問題管理の目的はインシデントに対する恒久的な対策を講じること。応急処置的な「インシデント管理」とは異なる取り組みです。下図のように、インシデントが発生した際に既知のエラーか否かを判別し、ITサービスの構成要素に変更が必要であれば変更要求をおこない、変更管理プロセスへ引き渡すというのが基本的な流れです。
ということで、正解は(1)です。
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【第7問】Emotetの脅威とは?
マルウェア「Emotet(エモテット)」を使ったサイバー攻撃の説明として正しいのはどれでしょうか?
(1)クレジットカード情報入力フォームを改ざんし、ユーザーが入力した情報を盗み取る
(2)企業が端末に保存しているデータを暗号化した上で窃取し、データ公開と引き換えに金銭を要求する
(3)攻撃者は実在する企業・個人になりすまして不正なEメールを送信し、受信者が添付ファイルを開いて指示通りの操作をおこなうとウイルスに感染する
(1)「Webスキミング」と呼ばれる攻撃の説明です。
(2)ランサムウェア攻撃の手口の一つ、「二重脅迫(ダブルエクストーション)」の説明です。
(3)Emotetによる攻撃の説明です。不正メールは “Re:〇〇〇〇”や“請求書の修正”のような、いかにも業務と関連があるような件名で届くのが特徴。ウイルスに感染すると重要なデータを窃取・流出される恐れがあります。IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のWebサイトでは、実際にEmotet攻撃に利用されたメールが公開されています。
ということで、正解は(3)です。
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【第8問】APIとは?
「API(Application Program Interface)」の説明として適切でないのはどれでしょうか?
(1)アプリケーション(ソフトウェア)からOSの各種機能を利用するための仕組み
(2)コンピュータ上で動作しているプログラム間でデータをやり取りするための仕組み
(3)ECサイトでのクレジットカード決済システムに活用されている
(1)適切です。“Interface”には2つのものを仲介する「接点」という意味があり、異なるシステム間で機能やデータを共有できるのがAPIのメリット。ユーザーが端末のアプリケーションなどから必要な機能やデータをリクエストすると、サーバーからデータや機能がレスポンスとして返ってくるというのがAPIの基本的な仕組みです。
(2)適切ではありません。プロセス間通信(IPC:InterProcess Communication)の説明です。
(3)適切です。他にも電子マネーの決済システムや社内でのシステム連携、アプリケーション開発、社外とのデータ連携など、様々な場面で活用されています。
ということで、正解は(2)です。
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【第9問】プロジェクトマネジメントに関する法則とは?
ソフトウェア開発のプロジェクトマネジメントに関する法則で、「遅れているソフトウェアプロジェクトへ要員を追加しても、プロジェクトをさらに遅らせるだけ」ということを説いた法則を何と呼ぶでしょうか?
(1)ブルックスの法則
(2)計画のグレシャムの法則
(3)ホフスタッターの法則
(2)人間が持つ、目の前のルーティンワークを優先してしまい、創造的な仕事や戦略に関わる重要な業務を後回しにしてしまう(手が付けられなくなる)傾向を指摘した法則です。
(3)アメリカの著名な認知科学・計算機科学の研究者が提唱した“作業はいつも予想より時間がかかる」”ということを説いた法則です。
ブルックスの法則はアメリカのソフトウェア技術者フレデリック・ブルックスが自著で提唱した法則。プロジェクトの遅れを取り戻すための対応に要員の追加が不適切な理由として、コミュニケーションコストの増加や追加人員への教育が必要なことなどを挙げています。
ということで、正解は(1)です。
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【第10問】DXを支える重要な開発手法とは?
ソフトウェア開発の手法で、「複数の小さなサービスを組み合わせて一つのシステムを構成する」アプローチを何と呼ぶでしょうか?
(1)プロトタイプ型開発
(2)DevOps
(3)マイクロサービス
(1)プロジェクトの初期段階で試作品(プロトタイプ)を作成し、ユーザーとイメージを共有した上でフィードバックを得ながら開発を進めていく手法です。
(2)開発(Development)と運用(Operations)が連携し、スピーディーかつ柔軟に開発や継続的改善をおこなう手法です。
(3)それぞれの機能を独立性の高い小さなサービスとして開発し、一つのシステムを構成する手法をマイクロサービスと呼びます。メリットの一つは、他の機能への影響を抑えて開発できるため、柔軟性・拡張性・耐障害性に優れたアプリケーションの開発に向いていること。「DXに不可欠」とも言われている“クラウドネイティブ”アーキテクチャを支える代表的なアプローチでもあります。
ということで、正解は(3)です。
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【入門編】クラウドネイティブの特徴・メリット・事例
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
『第2回IT基礎知識チェック』はこれで終了です。間違えてしまった問題や興味を持ったテーマがあれば、ぜひ参考に挙げた記事をチェックしてみてください。それではまた次回の『第3回IT基礎知識チェック』でお会いしましょう!