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  • 働き方改革

2020.12.08

全2回 DX・クラウド時代のIT部門に必要な採用戦略とは? 《連載:第1回》 DX・クラウド時代のIT部門に必要な人材とは?

「IT部門の人材が足りない」「優秀なIT人材が獲得できない」といった悩みをよく耳にします。しかし一方で、「自社にどのような人材が必要か」「そのためにどんな採用手段を取るべきか」といった点が明確になっていない企業が多い印象も受けます。

ベンダーへの依存が中・長期的な差を生む

企業のIT人材不足が深刻化しています。情報処理推進機構(IPA)による2019年度のIT人材動向調査によると、約9割の企業が「人材が不足している」と回答。とりわけ大手企業で不足感が高く、従業員数1001人以上の企業の半数近くが「大幅に不足している」と回答しています。

こうした現象の背景にあると考えられるのが、近年、大手企業やDX推進企業で顕著になりつつある、「システム内製化」の動きです。

従来、日本企業の多くはIT部門の人員を増やそうという意思が弱く、アメリカなどデジタル先進国に比べてベンダーやSlerへの依存度が高い傾向にありました。もちろん、それはそれでメリットもあり、一概に否定すべきではありませんが、数年前からの潮流であるDXを進める上で、ベストプラクティスとは言い切れなくなってきたのです。

一番のデメリットは、カジュアルな施策実行やオンタイムでの意思決定が難しいこと。一般的にベンダーは、開発であれ運用であれ、リスクを下げるために要件を固めてから進めたがる傾向にありますが、それでは例えばDXをスピーディーに進めるために必要な、PDCAを繰り返すアジャイルなアプローチができなくなってしまうのです。 短期的には変わらないかもしれませんが、中・長期的にみると競合企業と大きな差が生まれるのは間違いありません。

当然、人材の数だけでなく質も重要です。DXのような全社的な改革に取り組まずとも、新しいITツールは次々と登場していますし、ビジネス環境の変化によってIT部門が対応すべき業務領域も拡大しています。そうした流れにともなって、必要なスキル・知識も変わってきているのです。

IT部門の人材採用は経営課題。ビジネスのあらゆる領域でデジタルシフトが進む現代では、そう言っても過言ではありません。

これからのIT部門に必要な人材

では、現在IT部門に求められるのはどのような人材なのでしょうか。もちろん企業の課題や施策によって異なりますが、ここでは代表的なタイプをいくつか紹介しましょう。

クラウド人材

クラウド人材とは、クラウド(コンピューティング)の知識・スキルを持った人材です。拡張性の高さがクラウドのメリットですが、それゆえ自社ビジネスにマッチしたサービス選定や設計ノウハウが必要で、人材不足のために有効活用できていない企業も多く、「クラウド格差」と呼ばれる状況も生まれています。

ちなみに近年注目を集めている、開発と運用を併走させながら、スピーディーなアプリケーション開発やインフラの構築・改善を実現するDepOpsにおいても、クラウド知識は必須です。多くのサーバやクラウドインフラを管理・制御する構成管理を行う上でも必須な知識となるからです。

クラウド人材に必要なスキルについては、ロードバランサを使った負荷分散やInfrastructure as Codeなど、挙げていけばキリがありませんが、AWS(Amazon Web Services)、GCP(Google Cloud Platform)、Azure(Microsoft Azure)といった代表的なパブリッククラウドサービスの設定・運用スキルや、既存のオンプレミスサーバと統合運用するスキル、パブリッククラウドとプライベートクラウドを連携させるスキルなど、幅広い知識を持っていると大きな力になります。
基礎的知識の有無については、「AWS認定クラウドプラクティショナー」「Associate Cloud Engineer」「Microsoft Certified Azure Fundamentals」などの資格を保有しているかどうかも指標になるでしょう。

また、IT部門を基幹系システムの運用・保守を担当するだけの「守り」の部署から、自社の成長に資する「攻め」の部署へ、あるいはDXの推進組織への転換を図りたいなら、次のようなIT以外のスキルを持った人材も必要です。

企画提案人材

IT部門における企画提案力とは、自社ビジネスやユーザー部門の課題を明確に把握した上で、戦略的なIT利活用策を提案できるスキルのこと。セールスやマーケティングなど売上に直結する提案だけでなく、ルーティン業務を自動化・省人化して、コア業務の生産性を向上させるといった提案も期待できます。

例えば、ある大手人材会社では、グループ企業からの問い合わせ対応をITツールで自動化し、電話対応を全体の85%から25%に削減。オペレーターを他業務に回せるようになったという事例があります。IT知識とユーザー部門の業務知識の両方が必要なため、即戦力人材はなかなか見つからないかもしれませんが、企業によってはOJTでユーザー部門の実務経験を積んでもらうことで育成を図っているところもあります。

プロジェクトマネジメント人材

プロジェクトマネジメント人材とは、システム開発などのプロジェクトをリードし、最短で目標達成させる能力を持つ人材を指します。業務内容はスケジュール立案から予算・人員編成、進捗管理、リスク管理、ベンダー交渉など多岐に渡り、必要なスキルもマネジメントレベルに変わりますが、トップに近付くほど、戦略立案能力や問題解決力といったコンセプチュアルスキルが求められます。エンジニアを率いる以上、ITの知識と技術力も欠かせません。

とはいえ、やはり根底に必要なのは、リーダーシップや責任感といったヒューマンスキルでしょう。こればかりは今のところ、AIでも替えのきかない貴重なスキルです。完全に要件を満たした人材を見つけるのは至難の業ですが、採用においては絶対に譲れない要件と採用後の成長に期待できる要件を整理・明確化してアプローチするのがポイントです。

ちなみに以上の人材は、DXにも必要な、いわゆる「DX人材」に含まれる素養でもあります。他にも本格的にDXを推進するとなれば、BPMツールといったDXの基盤となるITツールの知識や、規模によってはAIやIoT,ビッグデータ分析のスキルを持った人材が必須です。

しかし現実は、先述の通り9割の企業がIT人材に不足している状況。こうした人材を獲得するためには、ビジネス同様に戦略的な採用活動が欠かせません。次回は、その方法とポイントを紹介します。

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SmartStage編集部

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