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システムの安定稼働、コスト削減、コンプライアンス強化など、IT部門の「作業」は年々増加しています。
しかし、新規事業や新技術の立ち上げなど、企業力強化のうえで不可欠なものは、IT部門の「知恵」です。
IT部門がビジネスクリエイティブ集団に生まれ変わるためのヒントやトレンド情報をご提供いたします。

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2024.04.23

 更新日:

2024.04.23

いよいよ後半!『第3回IT基礎知識チェック(後半)』

『第3回IT基礎知識チェック(後半)』

『第3回IT基礎知識チェック』の後半問題です。残り5問、やや難易度高めの問題も混じっていますが、ぜひトライしてみてください!

【第6問】システムの「復元力」を表す言葉は?

ITシステムの「障害発生時に迅速に正常な状態に復旧・復元する能力」を表す言葉はどれでしょうか?

(1)レジリエンス(Resilience)

(2)アクセシビリティ(Accessibility)

(3)アベイラビリティ(Availability)

(1)「回復力」「復元力」「弾力性」などの意味を持つ言葉です。元々は心理学においてストレスからの回復力を表す用語として知られていましたが、近年は「レジリエンス経営」「サイバーレジリエンス」といった形で、ビジネスやITの分野でも使われています。

(2)「近付きやすさ」「利用しやすさ」を意味します。IT分野では、ユーザーの年齢や身体の状態、能力などにかかわらず、誰もが不自由なく利用できること、またはその到達度を示す概念として使われています。

(3)日本語では「可用性」と訳され、システムが継続的に正常な状態で稼働できる能力を指します。

ということで、正解は(1)です。

【第7問】請負契約の間違いは?

「請負契約」のシステム開発に関する説明として間違っているのはどれでしょうか?

(1)原則的にユーザー企業はベンダーに直接作業指示を出すことはできない

(2)作成したソースコードの著作権は、特段の定めがない限りユーザー企業に帰属する

(3)委託側のユーザー企業にも自発的な協力が義務付けられている

(1)正しい。請負契約であるにもかかわらず、ベンダー社員がユーザー企業の指揮命令の下に業務をおこなっている場合、労働基準法違反にあたります。

(2)間違い。プロジェクトの成果物であるソースコードの著作権は、原則的に作成したベンダーに帰属します。

(3)正しい。請負契約のシステム開発においてユーザー企業は、プロジェクト完遂に向けてベンダーへの自発的・積極的な「協力義務」を負います。協力には「適時適切な意思決定」「開発環境の整備」「タイムリーな情報提供」といった行為が含まれます。

ということで、正解は(2)です。

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【第8問】システム開発の提案を依頼する文書は?

企業がシステム開発を業務委託する際、発注先候補のITベンダーに対して提案を依頼する文書を何と呼ぶでしょうか?

(1)RFQ

(2)RFP

(3)RFI

(1)RFQ(Request For Quotation:見積依頼書)は、システム開発の発注先候補や物品・サービスの調達先に対して、価格やその内訳を示す見積書を作成するよう依頼する文書です。

(2)RFP(Request For Proposal:提案依頼書)は、ユーザー企業が発注候補先に具体的なシステム提案を求める文書です。プロジェクトの目的や解決すべき課題、システムの機能要求などを詳細に伝えることで、ベンダーから精度の高い提案・見積を受けることができます。

(3)RFI(Request For Information:情報提供依頼書)は、企業がシステム開発を企画・検討する際に、ITベンダーなどに対して製品やサービスなどの情報提供を依頼する文書です。

ということで、正解は(2)です。

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【第9問】「SRE」とは?

システム運用の新たな手法として注目を集めている「SRE」の説明として、間違っているのはどれでしょうか?

(1)SREは「System Reliability Engineering」の略称である

(2)SREの目的は、業務の標準化や運用状況の可視化を通じてシステム運用を効率化することである

(3)SREを担当するエンジニアは、運用・保守経験だけでなく、ソフトウェア開発に関する知識・スキルも有することが推奨されている

SREはシステムの安定性と開発スピードの向上を両立させるためのアプローチです。従来のIT運用とは異なり、運用チームと開発チームが協力・連携すること、ソフトウェア技術(ソフトウェアコード)を活用して運用の自動化・効率化を図ること、などが特徴として挙げられます。

(1)正しい。「Site Reliability Engineering」は直訳すると「サイト信頼性エンジニアリング」になります。サイトはWebサイトを指しますが、実際はインフラやサービスなどIT環境全般を対象としています。

(2)間違い。SRE の目的は「ITシステム・サービスの信頼性の維持・向上」です。元々SREを提唱したGoogleも、「信頼性の高い本番環境システムを実行するための職務、マインドセット、エンジニアリング手法のセット」(※)と定義付けしています。

※出典:サイト信頼性エンジニアリング(SRE)|Google Cloud

(3)正しい。先述の通り、SREでは運用・開発が連携し、IT運用にもコードを活用するため、インフラ技術者であってもプログラミングや開発に関する知識・スキルを持つことが推奨されています。

ということで、正解は(2)です。

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【第10問】「データファブリック」とは?

次世代のデータ活用アプローチと言われている「データファブリック」の説明として適切なのはどれでしょうか?

(1)自動化や機械学習、ビッグデータ技術などを駆使してIT運用の高度化・効率化を図る

(2)社内の様々なシステムから収集したデータを、1カ所に内容別・時系列で蓄積・管理できる

(3)オンプレミス/クラウドを問わず、様々な場所に点在するデータソースを仮想的に統合し、スムーズなデータの共有・活用を可能にする

(1)“IT運用へのAI活用”を意味する「AIOps」の説明です。まだまだ発展途上の技術ですが、ログやメトリクスなどのデータを高度な分析アプローチを用いて解析し、リソース管理や異常検知といった運用に関わる業務を自動化することができます。

(2)「データウェアハウス」の説明です。ウェアハウスは「倉庫」の意。データをクレンジングして、活用しやすい形に加工・整理して蓄積するのが特徴です。主にBIツールによる分析・レポーティングの効率化を目的に活用されています。

(3)「データファブリック」の説明です。データファブリックとは「ファブリック(織物)」という名前の通り、企業内外に点在するデータを一カ所に集約することなく、糸でつなげるように統合するアーキテクチャのこと。データの形式や保存場所を問わず、ユーザーは必要なタイミングで必要な情報にスムーズにアクセスすることができます。

ということで、正解は(3)です。

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最後までお付き合いいただきありがとうございました!
無事、全問正解できましたか? 知らなかった用語や技術などがあれば、ぜひ参考に挙げた記事もお読みください。それでは次回、『第4回IT基礎知識チェック』をお楽しみにお待ちください!

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