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2021.08.10

全2回 実例から探る、コロナ禍でのIT部門の状況と対応策 《連載:第1回》 実録!突然のリモートワーク要請にIT部門はどのように対応したか

一般に、企業の垣根を越えた横のつながりが少ないと言われているIT担当者。しかし、さすがにコロナ禍のような非常事態では、「他社のIT部門はどのような状況なのだろうか?」「どんな風に対応しているのだろうか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、他社事例を交えながら、コロナ禍におけるIT部門の現状、課題、そして対応策を紹介します。

冷や汗もののエピソード

長引くコロナ禍は、生活様式とともにビジネスを取り巻く環境も一変させました。とりわけ大きな変化は、在宅勤務やWeb会議、オンライン商談に代表される、働き方のリモート化でしょう。

ただし、その当事者であるオフィスワーカーや営業担当者などに比べると、新しい環境を整備し、陰で支えているIT担当者たちの声を耳にすることは少ないのではないでしょうか。とはいえ、程度の差こそあれ、多くの企業のIT担当者の業務負荷が増大しているのは明らかです。

例えば、あるソフトウェア企業の情シス部門。2020年3月にほぼ全社員のリモートワーク移行が決定するも、当然インフラを含め準備は不十分。対応の洗い出しや見積もり取得で約2週間もの期間を要し、その後もWeb会議アプリのライセンス調達や、オンラインでの新人研修環境の整備やセットアップに追われたのだとか。

リモートワークが始まれば始まったで、「ネットワークが遅い」など社員からの問い合わせが多数発生。特にネックだったのがWeb会議で、試行錯誤の末、通信をローカルブレイクアウトすることで何とか対応したそうです。

と、なかなか冷や汗もののエピソードですが、業種は違っても、たいていどこのIT部門も似たような状況だったのではないでしょうか。実際、「端末とモバイルルーターが在庫不足で、リモートワークのスタートまで時間がかかってしまった」「デスクトップパソコンを使う社員のために、自宅へ発送するのに苦労した」「通常よりも問い合わせ対応が格段に増えた。マニュアルを作って説明会を実施しても、個別に質問が飛んでくる。しかも自分でググればすぐにわかるようなことまで」など、現場のてんやわんやな状況が目に浮かびます。

スムーズに対応できた企業も

しかし、てんやわんやと言えば、何よりてんやわんやだったのは、おそらくセキュリティ対策でしょう。急遽全面的にVPN接続を実施せざるを得なくなったケースもあったようですし、とりあえずリモートワークを始められる環境を整えるのに手一杯で、セキュリティに関しては急場しのぎや後回しで何とか乗り切った企業も少なくないと聞きます。

とはいえ、相変わらずコロナ禍は出口が見えていませんし、今後また別の理由によって同様の事態が発生しないとも限りません。せめて今回の教訓として、要素認証、シングルサインオン、ゼロトラストネットワークなど、平時でも緊急事でも変わらないセキュリティ対策をおこなえる仕組み作りは、BCP(事業継続計画)の観点からも必須と言えるでしょう。

そもそもICTを活用したリモートワーク自体は、コロナ禍以前から厚生労働省が働き方改革の一環として普及を進めていたもの。実際、そのための準備や取り組みを始めていた企業は存在していましたし、そうした企業は、今回も混乱なくリモートワークに移行できたようです。

一例を挙げると、家庭用食用油の製造・販売を手がける株式会社J-オイルミルズが取り組んでいたのが、オフィスのフリーアドレス化でした。フリーアドレスとは、座席を固定せず、共有のデスクを設置して、無線LAN環境でノートパソコンをメインで使うオフィス形態のこと。平時には社内コミュニケーションの活性化や省スペース化がメリットですが、緊急時にリモートワークに移行しやすい、全社員数分の席を用意しないことで出社率を抑えやすいという効果もあります。

J-オイルミルズでは、2020年4月上旬、本社オフィスを一部リニューアルし、本社管理部門を対象にフリーアドレスを導入。コロナ禍と重なったのは偶然でしたが、おかげでリモートワークやオフィスでの三密回避など、コロナ禍にまつわる各種対応をスムーズに実施することができたそうです。

そして本来であれば、というより本気でビジネスに貢献する部署へと変革を目指すのであれば、IT部門こそがこのような先々を見据えた施策を提案していきたいものです。といっても、大企業ならいざ知らず、ほとんどのIT部門は日常業務に忙殺されて、そんな余裕など持てないのが実情かもしれません。PCメーカーのレノボ・ジャパン合同会社の調査によると、日本でコロナ禍が拡がって1年以上過ぎた2021年4月時点でも、まだ1/4の企業がリモートワークの対応に混乱中。その大きな要因が、人手不足です。

相も変らぬ、IT部門の人手不足。しかし、いつまでもそれを言い訳にしていて良いのでしょうか? 次回の記事で対策案を紹介します。

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SmartStage編集部

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