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しかし、新規事業や新技術の立ち上げなど、企業力強化のうえで不可欠なものは、IT部門の「知恵」です。
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  • 働き方改革

2022.02.15

 更新日:

2020.05.26

全2回 リモートワークが当たり前となる時代にIT部門が準備すべきこと 《連載:第2回》 リモートワークの課題を解決するためにIT部門が取り組むべきこと

前回の記事では、リモートワークを実現するにあたってはさまざまな課題があると紹介しました。今回の記事では、リモートワークの導入においてシステム選定などを担うIT部門にフォーカスを当てながら、解決すべき課題と解決策の事例を紹介します。

働く場所が変わることによって、これまで考えもしなかった問題が浮き彫りになることも多く、経営者や管理職はさまざまなケースを想定しながらリモートワークの導入を検討しなければなりません。

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全2回リモートワークが当たり前となる時代にIT部門が準備すべきこと

リモートワークの導入時における課題と解決方法

IT部門はリモートワーク導入前と導入後それぞれのフェーズに合わせて課題を解決していく必要があります。まずはリモートワークの導入時に考えるべき課題とその解決方法の事例について見ていきましょう。

  • 導入課題1.セキュリティポリシーの検討

リモートワークにおける最大の障壁となるのがセキュリティポリシーです。社内システムのなかには機密性が高く、特定の担当者しかアクセスできないファイルやフォルダもあります。これらのデータを扱う際に、アクセス権をどうするか、特定のデバイスからのみアクセスを許容するかなどを検討します。

また、利便性を追求するのであれば個人所有のデバイスからのアクセスを許容する方法もありますが、会社として守るべきセキュリティポリシーのレベルと従業員が求めるニーズのレベルを比較しながら検討しましょう。

  • 導入課題2ITシステムの選定

Slackなどのコミュニケーションツールや、Web会議システム、クラウドでのファイル共有サービスの活用を検討します。

セキュリティポリシーがあまりにも厳しいと、これらのシステムが導入要件に満たないケースも考えられるでしょう。その結果、自社の要件にマッチしたITシステムの開発や個別にカスタマイズを依頼する企業も多いですが、当然のことながら開発コストや納期もかかってしまいます。まずは自社のセキュリティポリシーやルールを見直し、ある程度妥協した上で導入することはできないかを検討します。

このように、導入課題の多くはシステムやセキュリティなどに関連したハード面がメインとなっていることがわかります。人的な面における課題を挙げるとすれば、従業員のITスキルの把握や求める機能、ニーズを把握することが挙げられるでしょう。

リモートワークの運用における課題と解決方法

導入フェーズにおける検討の次は、運用フェーズで考えられる課題と解決方法です。

  • 運用課題1.従業員のITスキル不足

普段の業務で使い慣れていないシステムを導入すると、ITリテラシーのそれほど高くない従業員は操作に戸惑ってしまい、作業効率が下がります。リモートワークで新たに導入するツールがある場合は、操作マニュアルやチュートリアルを準備おくことで従業員のスキル不足を補い、スムーズにリモートワークへ移行できます。

オフィス勤務であれば、まわりの人間がサポートできますが、リモートワークとなると、助けてくれる人がいません。そのため、普段よりも細かくわかりやすいマニュアルが必要といえるでしょう。

  • 運用課題2.問い合わせ対応

マニュアルやチュートリアルが不十分なままだと、システムの操作方法に関する問い合わせがIT部門に集中します。あらかじめ問い合わせ数を抑制するためには、想定される質問とその回答をまとめて社内FAQや専用窓口を準備しておくと良いでしょう。また、IT部門が問い合わせに対応する時間帯を決めておくとともに、問い合わせに対応する人員も部署内で持ち回りにするなどの工夫が必要です。

  • 運用課題3.利用状況分析

リモートワークが導入された後でITシステムの利用状況をトレースし、部署やエリアによってどんな違いがあるかをチェックしましょう。利用率が極端に低いなどの異常が見られた場合は、ヒアリングしてフォローの有無などを確認します。

スムーズにリモートワークに移行するためには、全社導入に向けてトライアルを繰り返しながら、従業員のITリテラシー強化に取り組みましょう。同時に業務上必要な申請手続きの確認や出退勤のシステムも見直し、リモートワークに少しずつ対応させていくことも重要です。

やるべきことが多く、リモートワーク導入に後ろ向きになりがちですが、これからの働き方改革に欠かせないメリットがあります。通勤の手間がなく時間を有効に使える点や社内にいることで頻繁にあるムダな会議や雑談から解放される点、育児中の方で出勤が難しい方でも効率的に働けるといったメリットがあります。企業側のメリットは、オフィス通勤に不向きだった社員を稼働させることでコスト削減、離職防止につながり、生産性を向上させる面があります。

リモートワーク機運が高まっている中、全社で協力して理想で安全な働き方に取り組んでいきましょう。

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SmartStage編集部

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