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IT部門をビジネスクリエイティブ集団にpowerd bysmart stage

IT部門をビジネスクリエイティブ集団に

システムの安定稼働、コスト削減、コンプライアンス強化など、IT部門の「作業」は年々増加しています。
しかし、新規事業や新技術の立ち上げなど、企業力強化のうえで不可欠なものは、IT部門の「知恵」です。
IT部門がビジネスクリエイティブ集団に生まれ変わるためのヒントやトレンド情報をご提供いたします。

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  • システム運用
  • 業務プロセス

2022.02.15

 更新日:

2019.08.20

全4回 2025年の崖を乗り越えるために、これから企業が打つべき手は何か 《連載:第4回》 自社の事業に「直接的に貢献する」IT部門を目指す

運用を中心とした組織を改め、自社内の開発者またはSIベンダーと時代に応じた適切な連携を実現し、ITシステムの改善を短いスパンで回していく。このような体制ができれば新たな可能性が生まれるでしょう。最終的にはそこで生み出した価値を外販したり、事業部門のソリューションに寄与できればデジタルトランスフォーメーションの実現に大きく近づきます。

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DevOpsをベースにSIベンダーとの関係性を再構築すべき

具体的にユーザー企業のIT部門は、今後どのような体制を目指すべきなのでしょうか。前回に述べたように自社のビジネスも、それを取り巻くIT環境も急速なスピードで変化しており、従来のようなウォータフォール型開発では追随できないケースが増えています。

より小さな粒度で素早くサービスを改善し、リリースを重ねていくアジャイル型開発への移行が必要であり、それを実現するための土台となるのが、DevOpsと呼ばれる組織づくりです。

DevOpsとは、DevelopmentとOperationを組み合わせた造語であり、要するに開発と運用を一体化したIT組織のあり方を意味しています。開発担当者と運用担当者が1つのチーム内で緊密に連携する体制です。こうした関係性を、SIベンダーとユーザー企業の間で構築することができれば、運用(ユーザー企業)側からのフィードバックを、より素早くダイレクトに開発(SIベンダー)に反映し、PDCAサイクルを高速に回すことが可能になります。まさにデジタルトランスフォーメーション(DX)時代に最適なIT組織のあり方です。

IT部門や情報システム子会社をプロフィットセンターへ転換

DevOpsをベースとしたIT組織への移行により、改善を続けていけばそこから新しい価値を生み出し、大きな変革への実現のチャンスにもなります。端的に言えば、間接部門であるコストセンターから、プロフィットセンターへと転換していく道が拓かれます。ユーザー企業のIT部門の場合、若干ハードルは高いかもしれませんが、ユーザー企業の情報システム子会社であれば、特に目指すべき理想像です。

世の中にないまったく新しいITソリューション、アプリケーションを生み出す必要はありません。自社のシステム開発・運用を通じて生み出した新しい価値を、本業の商材やサービスと連動して機能強化につなげることも、変革への足がかりになります。

例えば、ある通信キャリアのグループ会社のIT部門は、自社の働き方改革のために社員の利便性と安全性を高めるべく自社の通信系のサービスを利用したPC環境を整備し、この取り組みが他社からも広く関心を集めました。そうした経緯から、このPC環境がついには外販向けのソリューションとしてリリースされるに至ったという事例があります。

また、ある物流会社の情報システム子会社もグループ各社に対するITサポートを通じて獲得・蓄積したナレッジを、早くからグループ外の企業にも提供することで成長を遂げてきました。結果、現在ではグループ外への売上比率は2/3以上に達しているといいます。

同社は、ECサイトの構築に始まり、その運用、コールセンターによる受注代行、在庫管理・出入庫管理・梱包などの物流代行、クレジット・代金引換・コンビニ払いなどの決済、そして配送に至るまでをトータルにサポートしています。いわゆるフルフィルメントサービスを提供できる数少ない事業者としてビジネスを拡大しているのです。

自社の強みと技術をうまく活用する戦略的組織へ

結局のところ、従来のバックオフィス系の社内システム領域でのみ開発や運用を行っていたのでは、経営陣からは無理なコスト削減の要求を突き付けられるばかりで、自部門の人件費をまかない体制を維持することすら困難になっていくことでしょう。ソリューションの外販に踏み出すかどうかは別にしても、IT部門や情報システム子会社が今後強化していかなければならない領域は、デジタルビジネスの領域に他なりません。

社内やグループ会社向けITシステムの運用業務だけを担っていた従来型の「機能部門・子会社」から、自社やグループ会社の既存事業をITによって変革して新事業を創出する「変革支援部門・子会社」へなっていくことが求められます。

AIやIoTなど、単に最新技術を取り入れることが変革ではありません。本業分野のノウハウや独自の強みと最適な技術を組み合わせて工夫していく。こうした「デジタル戦略部門」を構築していくことが「2025年の崖」に崩落せず、生き残っていくための大きな競争力となるはずです。

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SmartStage編集部

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