#コラム

プロセス管理とは?生産性をあげるために行うプロセス管理の10個の目的

  • ほとんど全ての業務においてプロセスがあります。業務を正確、かつ効率的に行うためには、プロセス管理が不可欠と言えるでしょう。プロセス管理をきちんと行うことで、さまざまなメリットが得られる他、自社が課題としていた問題を解決できることもあります。

    そこで本記事では、プロセス管理やその重要性について解説した上で、方法やメリット、注意点などについて解説します。プロセス管理の導入を検討している企業のご担当の方は、本記事を参考にしてみてください。

  • プロセス管理とは

    プロセスには日本語で過程という意味があります。全ての業務は各過程を経ることで、結果を出すことができます。思い描く結果を出すためにはプロセスの分析を行い、適切なプロセスを導き出せるかがポイントです。

    そして、プロセス管理とは業務、およびプロジェクトを進める過程の管理全般を行うことです。プロセス管理を行うことで、スケジュールが円滑に進み、目標を達成しやすくなります。

    また、プロセスは業界や職種によって異なります。例えば、ソフトウェア開発では、ヒアリング→要件定義→基本設計→詳細設計→開発→テスト→リリース→改修といったプロセスに従うことが多いです。対して、営業職のプロセスは、新規顧客の開拓→アポイント→面談→見積もり→内示→契約→売上という流れになることが多いでしょう。

    生産性の向上や業務の効率化、課題の解決などにプロセス管理は不可欠です。

  • プロセス管理はなぜ重要なのか

    各種業務において成果を出すためには、その過程となるプロセス管理をいかに行うかがポイントになります。プロセス管理が重要な理由は主に下記の2つです。

    ・業務を安定させるため
    ・業務全体をマネジメントするため

    プロセス管理を行うことで業務を安定させることができます。業務における成果とは、複数のプロセスを一つずつ経ることで生み出されます。プロジェクトが大きいほど各工程で属人化しやすくなるため業務プロセスの標準化が必要になります。プロセス管理を取り入れると各工程の改善がしやすくなり、ボトルネックを見つけやすくなるため業務が安定するのです。

    また、プロジェクトを成功に導くためには、業務全体のマネジメントが不可欠です。プロセス管理では適度に細分化された工程をモニタリングすることができ、各プロセスに必要なリソースやタスクの調整を行うことが可能になります。特にマネジメントの中でも重視されるリスク管理は、プロセス管理をすることで致命的となるリスクを事前に発見することができるため重要なのです。

  • プロセス管理の目的10個

    プロセス管理を行う目的は下記の10項目です。

    ・プロジェクト全体をマネジメントする「プロジェクト統合マネジメント」
    ・タスクや業務を規定する「スコープマネジメント」
    ・納期を管理する「スケジュールマネジメント」
    ・予算管理を行う「コストマネジメント」
    ・各工程の品質チェックをする「品質マネジメント」
    ・人的・物的リソースを管理する「資源マネジメント」
    ・ステークホルダーとの関係性を構築する「コミュニケーションマネジメント」
    ・リスクコントロールを行う「リスクマネジメント」
    ・仕入れや外注の管理をする「調達マネジメント」
    ・プロジェクトに影響を与える関係者を見極める「ステークホルダーマネジメント」

    それぞれ詳しく解説します。

    1.プロジェクト全体をマネジメントする「プロジェクト統合マネジメント」

    プロジェクト統合マネジメントでは、プロジェクトにおける全ての要素について調整を行います。例えば、対立するプロジェクトの中立、関係者各位とのリクエストの交渉、リソースの評価調整などです。

    また、プロジェクト統合マネジメントにはプロジェクトが遅れている場合や、予算オーバーしそうな場合に行う意志決定も含まれます。

    プロジェクト全体を円滑にマネジメントするためには一つの視点のみならず、複数の視点からプロセス管理を行うことが不可欠です。

    2.タスクや業務を規定する「スコープマネジメント」

    スコープマネジメントではプロジェクトにおける各プロセスのタスク設定や、予算などの規定を細かく行います。

    スコープマネジメントではプロセスを細かく分析し、目標を実現するために必要な要素を明確にしていきます。スコープマネジメントを怠ると、目標を達成できなかったり、目標達成までに時間がかかったりするので注意が必要です。

    3.納期を管理する「スケジュールマネジメント」

    ほとんど全てのプロジェクトに納期があります。プロジェクトを納期までに完了させるためには工程ごとに納期を設定し、進めていかなければなりません。

    スケジュールマネジメントはプロジェクトが納期までに完了できるよう、プロセスの管理を全体的に行います。工程が複数ある場合は各工程の工数を見積もり、調整を行います。

    4.予算管理を行う「コストマネジメント」

    プロジェクトには予算が基本的に定められているため、予算内で進めていけるようマネジメントが不可欠です。

    コストマネジメントはプロジェクトの各工程における必要な予算を見積もった上で、予算の振り分けを行います。予算が不足する工程が出たり、全体的に赤字になったりしないように、予算をうまく管理しなければなりません。

    5.各工程の品質チェックをする「品質マネジメント」

    プロジェクト全体を成功させるには、各工程における成果物で一定レベルの品質を保つことが不可欠です。品質マネジメントは定められた品質の基準に従って、適正な品質が保たれているか各工程で確認作業を行います。

    例えば、自動車を製造する場合、最終的な段階の組み立て作業のみうまく行っても、高品質の自動車には仕上がらないでしょう。品質の高い自動車を製造するためには、各パーツも一定以上の品質が保たれていることが前提となります。

    6.人的・物的リソースを管理する「資源マネジメント」

    それぞれのプロジェクトには人的リソースも物的リソースも限られています。場合によっては、十分な量のリソースが割り当てられていないと感じることもあるでしょう。しかし、リソースを増やすことはさまざまな面から容易ではありません。

    プロジェクトを実施する際は工程ごとに物的リソースと人的リソースを適切に配分し、リソースを最も効率的に活用できるように工夫します。

    人的リソースを最大限活用するためには、適切な人材の採用や既存の従業員のスキルアップが不可欠です。

    7.ステークホルダーとの関係性を構築する「コミュニケーションマネジメント」

    多くの場合、プロジェクトにおける各工程にはステークホルダーが存在します。また、プロジェクトの規模が大きければ、それだけ関わる人の数も増えるでしょう。

    コミュニケーションマネジメントではプロジェクトに関係する人たちとうまく話し合い、良好な関係を築くことが求められます。

    8.リスクコントロールを行う「リスクマネジメント」

    プロジェクトを進めていると、想定外のトラブルが発生することもあるでしょう。トラブルが発生すると、納期に間に合わなくなることもあるため注意が必要です。

    プロジェクトを実施する際はリスクを想定しておきます。各工程で起こりうるリスクを想定し、対策を施しておくことで、リスクの発生を高い確率で回避できます。また、トラブルが発生した場合も、スムーズに対応できるでしょう。

    リスクマネジメントではプロセスを細かく分解した上でリスクを洗い出し、細部にまで考慮したリスクマネジメントを行うことが大切です。

    9.仕入れや外注の管理をする「調達マネジメント」

    プロジェクトによっては原材料や資材などを使用します。また、一部の業務については外注を行うプロジェクトもあります。こうしたプロジェクトでは仕入れや外注の管理を行うマネジメントが不可欠です。

    工程ごとに調達にかかるコスト、およびスケジュールを明確にしておき、プロジェクトが円滑に進むようにします。仕入れや外注先などで遅れが生じた場合、プロジェクト全体の遅れにつながるため注意してください。

    10.プロジェクトに影響を与える関係者を見極める「ステークホルダーマネジメント」

    ステークホルダーがプロジェクトに関わるケースも少なくありません。ステークホルダーはプロジェクトに関心を持っているため、プロジェクトに投資を行ったり、必要に応じてアドバイスをしたりします。

    ステークホルダーと良好な関係性を築き、信頼関係を構築できれば、プロジェクトも成功しやすいでしょう。

  • プロセス管理の3つのメリット

    プロセス管理のメリットは下記の3つです。

    ・属人化を防ぐ
    ・業務をマニュアル化できる
    ・進捗管理がしやすくなる

    それぞれ詳しく解説します。

    属人化を防ぐ

    プロセス管理を行うことによって、プロジェクトの進行における属人化を防げます。属人化とは、一部、もしくは特定の従業員のみがある業務に対応し、その人物以外の従業員が業務について分からなくなってしまうことです。業務を担当していた社員が退職すると対応できなくなる、社員間で公平性に欠けるといった問題があります。

    プロセス管理をうまく行うことで、各工程が明らかになる他、情報の共有を円滑に行えるようになるため属人化を防ぐことができます。

    業務をマニュアル化できる

    プロセス管理を適切に行うことで業務の内容や流れが明確になるため、業務プロセスのマニュアル化も実現できます。

    構築した業務プロセスなどをマニュアルとしてまとめることで、品質や成果が安定する他、業務を抜け目なく行えるはずです。また、従業員がマニュアルに従って業務を行うことで、品質や成果は一定レベルに保たれます。

    その他にも、従業員間でノウハウやコツなどをマニュアルとして共有することで、従業員のボトムアップ効果も期待できるでしょう。

    進捗管理がしやすくなる

    プロジェクトの進行において大きなトラブルを回避するためには、トラブルが発生した直後に解決できるかがポイントです。

    業務を細分化することで、工程ごとの進捗や品質などの確認が行いやすくなります。トラブルが発生した際は各工程で気付ける可能性が高まる他、スケジュール管理や調整なども行いやすくなります。

  • プロセス管理の注意点4選

    プロセス管理を行う際の注意点は下記の4つです。

    ・管理することが目的にならないようにする
    ・ゴールを明確化し、メンバーに共有する
    ・マニュアルのクオリティを揃える
    ・経営戦略に沿った手法を取り入れる

    それぞれ詳しく解説します。

    管理することが目的にならないようにする

    プロセス管理を行う目的とは各プロセスを円滑に進め、プロジェクトを成功させることです。

    プロセス管理に慣れない企業の場合、プロジェクトよりもプロセス管理をうまく行うことに気を取られるケースも少なくありません。プロセス管理を行う際は本来の業務に費やせる時間が少なくならないよう、適切な時間配分が必要です。また、プロセス管理に必要な人的リソースの把握を適切に行い、他の業務に支障が生じないようにしましょう。

    ゴールを明確化し、メンバーに共有する

    プロセス管理を行う際はプロジェクトのゴールを明確にし、メンバー間で共有します。メンバーがゴールを常に意識して業務を行うことで、目標を達成しやすくなります。ゴールが明確でなかったり、全体で共有されていなかったりすると、人によっては自分が何のために業務に携わっているのか分からなくなるでしょう。

    メンバー全員が共通の目標を念頭に置きながら自分の役割に注力することは、プロジェクトを成功させるための大切なポイントです。

    マニュアルのクオリティを揃える

    プロセス管理の内容について口頭やメモのみで共有するのではなく、マニュアルにしておくと便利です。ただし、マニュアルを作成する際はクオリティを揃えるようにしてください。

    マニュアルのクオリティを揃えるコツとして、テンプレートを活用する、マニュアル作成を外注依頼するなどの方法が挙げられます。

    経営戦略に沿った手法を取り入れる

    プロセス管理は現在注目されており、既に多くの企業で導入が進んでいます。こうした背景からプロセス管理の手法はインターネット上にも情報が多数掲載されており、書店には多くの書籍が並んでいます。プロセス管理に関する知識や情報は身近で手に入れられるようになってきました。

    ただし、プロセス管理の典型的な方法に自社のプロジェクトを当てはめるだけでは、思い描く成果が出にくい場合もあります。業界によって取り扱う商品やサービスの種類はさまざまであり、企業によってそれぞれ経営戦略が異なるためです。入手した情報に沿ってプロセス管理の手法を当てはめるだけではなく、自社にとって最適なプロセス管理を検討する必要があるでしょう。

  • プロセス管理の方法は?

    プロセス管理は一般的に下記の流れで行います。

    ・プロジェクトを立ち上げる
    ・計画を立てる
    ・実行する
    ・現場からの意見を取り入れる
    ・プロジェクトを終結させる

    それぞれ詳しく解説します。

    プロジェクトを立ち上げる

    プロセス管理はプロジェクトを立ち上げることからはじまります。プロジェクトを立ち上げる際は達成したい目的が必ず存在するはずです。その目的を達成するためのプロセスを構築していきます。

    計画を立てる

    次に計画を立てますが、具体的にはプロセスの設計をすることです。ゴールにたどり着くまでのプロセスを適切に区切って、人材配置や予算配分を行います。

    計画を立てる際は工程ごとに生じる可能性が高いリスクを洗い出し、リスク回避の方法やリスクが生じた場合の対応策についても決めておくと安心です。

    実行する

    計画したプロセスを工程ごとに実行します。計画に従い、進捗具合を常に確認するようにしましょう。

    プロジェクトの実施後トラブルが生じたり、不測の事態が生じたりしたら、すぐに対応することも大切です。対応が遅れるとトラブルが大きくなったり、前の工程からやり直さなければならなくなったりすることもあります。

    現場からの意見を取り入れる

    プロセス管理を行うのは主に現場です。現場の声にきちんと耳を傾け、状況によっては軌道修正が必要です。

    特に、現場で働く従業員の配置や、各従業員の仕事量について注意してください。従業員を取り巻く環境が混乱していたり、従業員が不満を抱えていたりする現場では、高い成果を出すことは難しいでしょう。

    プロジェクトを終結させる

    プロジェクトが終結したら、完了というわけではありません。成果や納期、コスト、リソースなどに不備がなかったか確認を行います。

    メンバー間で検証の結果について共有し合い、次回のプロジェクトに活かしましょう。プロジェクトの振り返りを行い、その内容を全体で共通することで、社内におけるプロセス管理の品質を向上できます。

  • プロセス管理はツールを使うとしやすくなる

    本記事で解説したように、プロセス管理は業務を効率的に行い、かつ生産性を高める上で効果的です。プロセス管理を実施することにより、各種プロセスの改善や最適化が実現するため、業務を標準化でき、属人化などの問題も解消できるでしょう。

    プロセス管理を導入するにあたって、ツールの活用がおすすめです。プロセス管理はツールを使用することで、ノウハウがなくても円滑に行えます。ツールにはさまざまな種類があるため、機能や費用などを比較し、自社にとってベストなツールを選ぶようにしましょう。