コラム
インシデント管理ツール5選!主な機能やメリット、導入のポイントを解説
目次
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システムを正常に使用できない事態が発生した際に、情報システム部門や社内ヘルプデスク、サービスデスクなどに寄せられる問い合わせが多くなればなるほど、管理は難しくなります。
エクセル入力では業務負担が大きく、管理に限界があります。入力ミスや伝達ミスによって、対応漏れや対応遅延などが発生するかもしれません。
迅速かつ正確に対応するために役立つのが、インシデント管理ツールです。問題への対応状況を可視化して効率的に管理できます。
インシデント管理ツールの主な機能やメリット、導入のポイントを解説するとともに、おすすめの管理ツール5選を紹介します。業務改善のため、ぜひ参考にしてみてください。
ITサービスマネジメント(管理)ツールの詳細→ -
インシデント管理ツールとは?
インシデント管理ツールとは、問題への対応状況の進捗を可視化して、効率的に管理するためのツールです。
インシデントとは不正アクセスや情報漏洩といった重大なセキュリティリスクから、システム処理の遅延や不具合、社内システムの使用方法がわからないなど「システムに関わる困りごと全般」のことです。
管理ツール無しで問題に対応していると、対応漏れや対応遅延などが発生するかもしれません。
インシデント管理ツールがあれば対応状況の把握が簡単になるため、トラブルを早急に解決できます。
また対応フローが特定担当者に偏るのを防ぎ、標準化するのにも有効です。蓄積データを分析すれば、業務改善にも役立ちます。 -
インシデント管理ツールの主な機能
インシデント管理ツールの主な機能は、2種類に大別できます。それぞれ具体的に解説します。
社内外の問い合わせを管理する機能
社内外からの問い合わせを管理することで、システム利用者の質問に対し、正確かつ効率的に回答するのに役立つ機能です。
主な機能は、以下のようなものが挙げられます。
・質問者が自ら問題解決できるデータベースの構築
・電話やメール、SNS、チャットなど異なるチャネルからの問い合わせを一元管理
・リアルタイムで現在の対応状況を一覧表示
・問合せ内容の自動振り分け
・テンプレートによる回答補助
・AIによる自動回答
・過去の質問内容の集計・分析
異なるチャネルからの問い合わせを一元管理できるので、対応しやすくなっています。テンプレートやAIによる補助もあるので、少ない手順で素早く対応できます。自社内のプロジェクトを管理する機能
問い合わせやトラブルに対応するのではなく、起こり得るインシデントをチーム全体で把握して、未然に防いだり素早く解決したりするのに役立つ機能です。
主な機能は、以下のようなものが挙げられます。
・メンバーの権限管理
・通知機能による情報共有
・メール通知で連絡漏れを防止
・スケジュールやタスクの進捗管理
・作業の進捗状況を可視化
スケジュールやタスクの進捗管理を行い、メール通知することで連絡漏れを未然に防ぎます。また作業の進捗状況が可視化されるので、インシデントの発生状況をチーム全体で共有できます。 -
インシデント管理ツールを導入する6つのメリット
インシデント管理ツールを導入すると、以下6つのメリットがあります。
・1.現状の可視化:状況をいつでも確認できるので、情報共有がスムーズです。素早く課題解決でき、対応する優先順位も付けやすくなります。
・2.複数チャネルを一元管理:SNS・メール・電話・webフォームなど、どこから問い合わせが来ても、同じツールで管理できます。ツールを使い分ける必要がないので、作業時間が短縮できるのはもちろん、対応漏れしにくくなります。
・3.データ入力の手間を削減:外部連携できる管理ツールが多く、既存システムからデータを読み込めるので、データを打ち直す手間が省けます。
・4.過去データの蓄積:過去の対応記録が、インシデント対応の参考情報になります。顧客対応の質改善につなげることも可能です。
・5.管理フローの標準化:過去データを活かして、管理フローを標準化できます。属人化や担当者による対応の差を埋められます。
・6.ゴールの明確化:いつまでに、誰が、何をすべきか分かりやすくなります。コメント機能を活用すれば、誤った方向へ進むリスクを抑えられます。
インシデント管理ツールを活用すれば、担当者や対応の進捗状況を可視化できます。
また複数チャネルからの問い合わせを一元管理できるので、対応時間の削減や対応漏れの防止になります。外部連携できるツールなら、データ入力の時間削減も可能です。
過去データの蓄積により顧客対応の改善につながったり、管理フローの標準化ができたりと、インシデント管理ツールを導入するとさまざまなメリットがあります。 -
インシデント管理ツールを導入する際の3つの比較ポイント
インシデント管理ツールを導入するにあたって、比較すべきポイントを3つ解説します。
活用したい目的や予算などに応じて、自社に適した管理ツールは異なります。比較ポイントを押さえて、適したツールを見極めましょう。目的に適した機能があるか
インシデント管理ツールによって機能は異なるので、自社に必要な機能を備えたツールを選びましょう。
例えば問い合わせ管理に特化したツールであれば、FAQやテンプレートの構築、AIによる自動回答、問い合わせの自動振り分けなどの機能があるため、対応業務の効率がアップします。
またプロジェクト管理に特化したツールであれば、プロジェクトの進捗状況の可視化、プロジェクトメンバーの権限・タスクの管理など、円滑にコミュニケーションが取れるようになる機能が充実。インシデントを未然に防ぎ、問題を最小限に抑えられます。
自社にどのような機能が必要か洗い出し、優先順位を付けて適切なツールを選びましょう。導入コストが予算に合っているか
導入コストと予算が合っているかも、重要なポイントです。
実装されている機能や、利用できるユーザー数によって、導入コストが異なります。例えばユーザーごとに使用料がかかるものや、ユーザー数に上限がないものなど幅広い料金体系があります。
基本的な料金体系としては初期費用+月額費用という形が多く、中には初期費用が不要の場合も。
とはいえインシデント管理ツールは全社員が使える必要はないので、プロジェクト単位もしくは担当部署単位で契約すれば、コストを抑えられるでしょう。ITILに準拠しているか
ITサービスマネジメントにおける成功事例をまとめた「ITIL」に準拠しているかもポイントです。「ISO/IEC 20000」がベースで、ITIL 2011が最新バージョンです。
30年以上ITサービスマネジメントの教科書的存在として、企業や政府に採用されてきました。
ITILはマニュアルや報告書のようなものではなく、ITサービス管理の考え方を整理したもので、継続的な運用改善を行っていく際に役立ちます。
PDCAサイクルを回して業務を改善し続けるには、ITILに準拠した管理ツールが便利です。
※参考:ITILとは – システム管理者なら押さえておきたい、ITIL用語解説
https://smart-stage.jp/topics/itsm_keyword_relate/p2/
※参考:日本品質保証機構「ISO/IEC 20000(ITサービス)」
https://www.jqa.jp/service_list/management/service/iso20000/ -
おすすめのインシデント管理ツール5選
おすすめのインシデント管理ツールを5つ紹介します。それぞれ機能はもちろんコストも異なるので、自社に必要な機能や予算に適したツールを選んでみてください。
SmartStage
ITILに準拠した管理プロセスと機能を備え、株式会社スクウェア・エニックスや株式会社西武ホールディングスなど業界を問わず、さまざまな大手企業で採用されています。
柔軟性の高いカスタマイズ機能によって、既存業務フローを変更せずに運用可能。自社業務にぴったりな、管理プロセスやデータベースを構築可能です。
「インシデント管理」「問題管理」をはじめとした管理プロセスに加え「ナレッジ管理」「IT資産管理」のようなデータベース機能も充実しています。
SaaS プラン
・Join:初期費用100,000円、100,000円/月
・Standard:初期費用100,000円、300,000円/月
・EX:初期費用300,000円、500,000円/月
※参考:smart stage「smart stage」
https://smart-stage.jp/Zendesk
統合型チケット管理システムで、株式会社イープラスをはじめ多くの企業で採用されています。問い合わせ・要望・意見を一元管理できるため、スムーズに対応できます。
メール・ヘルプセンター・電話・SNSなど複数チャネルに対応。どのチャネルからの問い合わせにも、漏れなく対応可能です。
また自動化によりデータ入力を省けるので、問い合わせに素早く対応できます。
コーディングなしで既存システムに統合できるので、数分で使用開始できます。
・標準プラン:$49~$99/年
・カスタマイズプラン:$150~$215/年
※参考:Zendesk「Zendesk」
https://www.zendesk.co.jp/Backlog
ガントチャートでプロジェクトの進捗を可視化できるツールで、凸版印刷株式会社やKDDI株式会社など、大手企業で採用されています。
シンプルデザインで直感的に操作でき、作業の進捗状況が可視化されるので、作業の遅延など問題があればすぐに察知できます。
またチームや部署内で情報を共有できるので、対応漏れの発生を防ぐことが可能です。
ユーザー10人、プロジェクト1つまでなら、フリープランを使用できるので、正式採用前に試せるのもポイントです。
・スタータープラン:2,640円/月
・スタンダードプラン:12,980円/月
・プレミアムプラン:21,780円/月
・プラチナプラン:55,000円/月
※参考:backlog「backlog」
https://backlog.com/ja/Redmine
プロジェクト管理ができるソフトウェアで、複数人で同時にアクセスできるため離れた拠点同士の進捗状況をチェックできます。他店舗・他部署の情報共有が円滑に行えます。
またチケット機能により重要度の高い作業が一目瞭然のため、漏れなく作業を行うことが可能です。スマートフォンやタブレットにも対応しているので、外出時にも利用できます。
何より大きな特徴がオープンソースなこと。誰でも無料で利用できるので、導入コストがかかりません。
・無料
※参考:Redmine「Redmine」
https://redmine.jp/Asana
タスク・プロジェクト管理ツールで、指定したルールに基づいて自動でルーティンタスクを作成してくれます。単純作業の手間が省けるので、より重要度の高い作業に時間を割けるようになります。
また「プロジェクト計画」「面接用の質問」など、豊富なテンプレートが用意されているので、一度作成すれば使い回すことができ効率的な作業が可能です。
無料プランが用意されているので、試験的に導入して検討できます。
・Basic:無料
・Premium:1,200円/月
・Business:2,700円/月
・Enterprise:要問い合わせ
※参考:Asana「Asana」
https://asana.com/ja -
インシデント管理ツールを導入して効率的かつ迅速な業務を実現しよう
インシデント管理ツールを導入することで、迅速かつ正確な問い合わせ対応ができたり、チーム内で円滑な情報共有ができたりと、業務が効率的になります。
また余分な作業の手間を省けるので、より重要な業務に割ける時間が増えます。生産性アップにつながるため導入がおすすめです。
とはいえ管理ツールの機能はそれぞれ異なり、企業によって必要な機能は異なるでしょう。自社に必要な機能を洗い出して、マッチする管理ツールを見つけてみてください。