#コラム

BPM‌(ビ‌ジ‌ネ‌ス‌プ‌ロ‌セ‌ス‌マ‌ネ‌ジ‌メ‌ン‌ト)‌と‌は?‌効‌率‌的‌な‌業‌務‌プ‌ロ‌セ‌ス‌を‌実‌現‌し‌よ‌う‌

  • プロジェクトマネージャーであれば、いかに業務を効率よく行うか、業務の改善点を見つけるかを考えなければなりません。
    そのために役立つのがBPM(ビジネスプロセスマネジメント)です。
    本記事では、BPMの目的や手法、導入のメリットについて解説します。

  • BPM とは業務プロセスの管理手法

    BPMとは業務プロセスの管理手法の1つです。
    とくにBPMの大きな特徴といえるのが、業務のプロセスの設計や分析、実行などを継続的に行って業務の効率化を図るという点です。

    ここではBPMの目的について見ていきましょう。

    BPM の目的は業務の改善点を見つけること

    BPMは「ビジネスプロセスマネジメント」という名前の通り、業務のプロセスを分析して改善点を見つけ、業務の効率化を進めていくことを目的としています。

    BPMにより、業務を実際に行っている現場がいち早く業務の改善点に気づき、迅速に改善できる体制を整えることができます。
    かつて多くの企業はBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)という手法を用いて業務の改善を図っていました。

    しかしBPRでは「継続的な業務改善」が行えないため、常に改善点を見つけることができるBPMを採用する企業が増加してきました。
    BPMによって継続的に業務の改善・効率化が行えれば、商品やサービスの質の向上、顧客満足度の向上、人的ミスの削減などが期待できます。

  • BPM 導入のポイント5つ

    BPMを実際に導入したい企業は、どのようにBPMが行われるのかに通じておくべきでしょう。
    BPMはいくつかのプロセス・手法によって実行されることを覚えておく必要があります。

    ではBPMを導入するポイント5つをご紹介しましょう。

    1.PDCAサイクル

    BPMを導入するうえで、PDCAサイクルを避けて通ることはできません。
    PDCAとは以下のようなプロセスによって業務の効率化を図るものです。

    1.Plan(計画)
    2.Do(実行)
    3.Check(評価)
    4.Action(改善)

    この4つのプロセスを繰り返すことで、業務の問題点や課題を浮き彫りにし、徐々に改善してくことができるのです。
    重要なのは、PDCAサイクルと呼ばれるようにこれらのプロセスが繰り返されているという点です。
    1度だけPDCAを行っても業務は改善されず、効果を感じることは難しいでしょう。
    一方PDCAサイクルが現場レベルでしっかり行われていれば、BPMによる業務改善は決して難しくありません。
    BPMとPDCAサイクルには非常に密接なかかわりがあるので、BPM導入の際には必ずPDCAサイクルが行われているか、今後行うことができるかを検討しましょう。

    2.モデル化

    続いてBPMを導入する際のポイントとして挙げられるのは「モデル化」です。
    どの企業も業務には膨大な量のプロセスがありますが、それらのプロセスを簡潔にフローにまとめることができれば、どのような業務が行われているかを視覚的に理解することができます。

    このモデル化によく用いられるのが、世界標準のモデリング手法である「BPMN(ビジネスプロセスモデル・アンド・ノーテーション)」です。
    BPMNを利用すれば、部門が異なっても同じ基準でモデル化が行え、かつ誰が見ても同じ理解となるため、部門間の共通言語として機能します。

    膨大なプロセスすべてをモデル化する必要はなく、業務にとって必要な部分だけをフローにすることで行われている業務を概観することが可能になります。

    3.再設計する

    モデル化が終了すると、業務に欠かせない部分とそうでない部分とが明確になります。
    もし業務に不要な部分が見つかったなら、その工程はなくしてしまっても問題ないという結論に至るかもしれません。

    また完全になくすことはできなくても、作業工程を簡素化することは可能です。

    ここで重要なのは、感覚ではなくデータに基づいた分析・再設計が重要であるという点です。
    とくに理由はないがこのプロセスは不要という形で工程をなくしてしまうと、業務が円滑に進まなくなる恐れがあります。

    シミュレーターツールなどを活用して、どのプロセスの重要度が低いのか、業務に時間がかかりすぎているか、あるプロセスをなくした場合に他の業務にどのような影響が及ぶかという点をチェックしながら再設計することが必要です。
    適切な再設計が行えれば、時間やコストを削減することが可能です。

    4.実行

    再設計した業務フローが完成したら、いよいよ実行に移ります。
    ただし日本の企業は欧米企業のようにトップダウン型ではないことが多いので、BPMによる新しい業務フローを実行する前に会社全体の理解を得ることが重要です。

    いきなり業務の大幅な変更を行えば、従業員が混乱したり不満を持ったりすることは避けられません。
    そのため、実行の前に新たな業務フローを従業員に伝えるとともに、業務全体に与える影響についても予測しておくことが重要となります。
    可能であれば予想される影響についても情報共有しておくことで、BPMの実行をスムーズに進めることができるのです。

    5.監視

    BPMを導入する際の最大のポイントが「監視」です。
    PDCAサイクルにおいてもっとも重要なのが「C(チェック)」であるのと同様、BPMにおいても運用後の監視が欠かせません。

    新しい業務フローが順調に運用されているか、何か問題は発生していないか、期待していた効果が得られているか、従業員の反応はどうかなどをしっかり観察します。

    従業員や顧客へのアンケート調査やBPMをサポートしてくれるソフトウェアなどを用いて、データに基づいた分析を行い、さらなる改善点の洗い出しを行えます。
    このポイントを繰り返すことにより、継続的な業務改善が可能になるのです。

  • BPM を導入するメリット3つ

    企業にとってBPMの導入には多くのメリットがあります。
    プロジェクトマネージャーの方は、BPM導入のメリットについて詳しく知って、導入の可否を検討することが重要です。

    ではBPMによって得られる3つのメリットについて解説します。

    1.業務の改善点を見つけられる

    BPMのメリットの1つは、業務の改善点を見つけられるという点です。
    業務のモデル化によって、自分が所属する部門だけでなく他の部門でどのような業務が行われているかを関係者全員が把握できるようになります。

    その結果、どの工程が不要なのか、効率化できるか、コストを削減できるかを分析しやすくなるのです。
    もしかすると、ある部門の工程が不要であることを他の部門から指摘されることもあるかもしれません。
    部門間で共通の業務フローを使用した結果、重複している工程があったり、自動化できる工程があったりすることが分かる場合もあります。

    すべての関係者が同じ業務フローを共有することで、問題意識も共有することができ業務の効率化へとつながるのです。

    2.迅速な業務改善が可能となる

    続いてのBPMのメリットは、会社全体として迅速な業務改善が可能となるという点です。
    現在世界の状況は急激に変化しているので、企業としてもその変化に迅速かつ柔軟に対応していかなければなりません。

    BPMを常に行っている企業は、業務の変更や追加が頻繁に行われ、その変更・追加がよい結果になることが分かっているため、従業員が変化についていきやすい環境が整っています。

    その結果ビジネス環境が変化しても、従業員がすぐにその変化に順応し、企業として臨機応変な対応が行えるようになります。
    加えてBPMはプロセスごとにPDCAサイクルを行っていくため、あるプロセスの変更・追加が他の業務に及ぼす影響を把握しやすくなっています。

    結果としてあるプロセスの変更・追加が他の業務に与える影響についての情報共有も迅速に行え、関係者が十分な準備のもと変更・追加に対応できるようになるのです。

    3.部門間の情報共有・合意形成が促進される

    BPMを導入する3つ目のメリットは、部門間の情報共有・合意形成が促進されるという点です。
    多くの場合、各部門は独立して機能しており、部門間での情報共有が行われにくい状態にあります。

    しかしBPMを導入すれば、関係者全員が同じ業務フローをもとに業務プロセスの改善点を見つけ、同じ方向を向いて業務を効率化していくことができるようになるでしょう。

    部門間で活発に意見が交わされるようになれば、今まで考えもしなかったようなアイデアが生まれる可能性もあります。
    BPMの導入によって普段から部門を横断した意見交換がなされていれば、問題が発生したときも迅速に解決でき、課題に対する合意形成も容易になるでしょう。

  • BPM 導入の2つの注意点

    BPMは優れた業務効率化の手段ですが、導入に際しては注意点もいくつかあります。
    ではプロジェクトマネージャーが留意すべき注意点2つを見ていきましょう。

    1.導入の目的を見失わない

    BPMを導入する場合、導入自体を目的にしてしまうと失敗する恐れがあります。
    BPMは導入後、改善点を見つけ、業務を効率化し、監視を続けることで機能するシステムです。

    導入したことで満足せず、定期的なミーティングや関係者への啓発によって、どんな目的をもってBPMを行うべきなのかを意識させることが重要でしょう。
    BPMを成功させる前提は「継続性」であることを銘記しておくことが必要です。

    2.現場の理解を得る努力が必要

    BPMを実行すると、さまざまなプロセスが変更・追加になる可能性があります。
    とくにBPMを導入した初期は、多くの改善点が見つかるため大幅な変更が必要になるかもしれません。

    場合によっては、ある工程をすべてカットしたり、特定の工程に携わっていた人員を他の工程・部門に回したりするということもあり得ます。
    このような大きな変化を何の説明もなしに実行すれば、従業員の反発は避けられません。

    たとえBPMがよい結果になるという確信があったとしても、現場スタッフへの説明や教育を欠かさないようにしましょう。
    さらにきめ細やかなサポート体制やマニュアルの整備を行うことで、従業員が変化に対応しやすい環境を整えることも重要です。

  • BPMの導入で継続的な業務改善・効率化を実現しよう

    BPMは業務の問題点を見つけ出し、改善・効率化を実現できるとても効果的なシステムです。
    部門間の意見交換や連携を活発にし、企業体質の改善にもつながります。

    ぜひBPMの導入を検討し、継続的な業務改善を行えるITサービスマネジメントを目指しましょう。