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2022.03.23

 更新日:

2022.02.08

全2回 K-POPからビジネスまで活用が進む「メタバース」とは? 《連載:第1回》 今のうちに押さえておきたい「メタバース」の基礎知識

メタバースという言葉がにわかに注目を集めています。その過熱ぶりはITやビジネス系のメディアにとどまらず、テレビのバラエティ番組でも特集が組まれるほど。トレンドに振り回されたくないという方もいるでしょうが、ここまで話題になると、ITに関わる者としてまったく知らないという訳にはいきません。
今回は2回に渡って、概要から企業の活用事例まで今のうちに押さえておきたいメタバースの基礎知識を紹介します。

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そもそもメタバースとは

メタバースという言葉が一気に知られるきっかけとなったのは、2021年10月末、米Facebook社が『Meta(正式名称:Meta Platforms, Inc.)』へ社名を変更し、今後主力事業として注力していくと発表したことでしょう。近年、そのサービスに対して様々な批判を浴びてはいるものの、世界有数のテック企業の地位を確立した同社が、新しいテクノロジーに由来する社名に変えたインパクトは相当なものでした。

とは言うものの、実は現時点では、「メタバースとは〇〇〇である」といった、厳密かつ統一的な定義は確立していません。多くのメディアでは、「次のインターネット空間」「(文字や画像中心ではない)次代のSNS」「スマートフォン時代の後継者」などと派手なキャッチコピーが掲げられていますが、それらはあくまで希望や理想のようなもの。そもそもメタバースは現時点では技術的に発展途上にあり、「これぞメタバース」と呼べる具体的なプロダクトやサービスは存在していないのです。

メタバースという言葉のルーツは、米SF作家・ニール・スティーヴンスンが1992年に発表したSF小説『スノウ・クラッシュ』に登場する仮想空間「メタバース」。同作の登場人物たちがアバター(自分の分身)を用いてメタバース内を行動するように、現在、メタバースという言葉も、一般的には「インターネット上に構築された3次元の仮想空間の中で、アバターを用いて自由に行動したり不特定多数の人々と交流したりできるサービス(コミュニケーションツール)」という意味で使われています。

ちなみに、オンラインゲーム・プラットフォームを開発・提供し、ナイキやグッチなどとコラボしたことでも注目されている米Roblox社のCEO、David Baszucki氏は、メタバースの特徴として以下8つのポイントを挙げています。

  • Identity … 仮想アイデンティテを有するアバターを持つ
  • Friends … 実在の人物と友人になり交流できる
  • Immersive … 没入感がある
  • Low Friction … 低摩擦(どこにでも瞬時に行ける)
  • Variety … 多様性
  • Anywhere … どこからでもログインできる
  • Economy … 活気のある経済
  • Civility … 安全性と安定性

出典:Roblox CEO Dave Baszucki believes users will create the metaverse

こうした特徴を見て、2000年代に流行したセカンドライフと何が違うの?と思われた方もいるでしょう。確かに両者とも、アバターを通じて他の参加者と相互コミュニケーションできる3次元仮想空間という点では変わりはありません。実際に、セカンドライフはメタバースの一種とも言われています。

しかし両者は、例えば3つ目に挙げられている「没入感」という点のみにおいても雲泥の差があります。その要因は、単純にPCスペックや通信環境も含めた技術的な差です。セカンドライフの仮想世界はあくまで平面のディスプレイ上にとどまるものでしたが、メタバースの場合、特にクロスリアリティ(xR:VR、AR、MR)やウェアラブルデバイス技術などの急速な進歩により、まるで実際に仮想空間の中に入り込んでいるかのような感覚を体感できるようになるのです。

エンタメで目立つ活用

先程も述べたように、現状では「これぞ理想のメタバース」と呼ぶに相応しいプロダクトやサービスは登場していません。しかしそれでも、仮想空間やXR技術を活用した「メタバース的」、または「メタバースの途上にある」プロダクトやサービスは、既に様々なジャンルに登場しています。例えばMetaの『Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)』もその一つ。 

Horizon Workroomsは、簡単に言うとアバターで参加するVRワークスペース。従来のオンライン会議ツールのように画面上で会話する形ではなく、参加者がバーチャルオフィスに集まってコミュニケーションできるのが特徴です。

空間オーディオ技術により、隣の人(アバター)とだけ小声で話すことも可能。さらに、VRヘッドセット『Oculus Quest 2』を装着すれば、アバターに手の動きを反映させて、バーチャルオフィス内のPCを操作したりホワイトボードに文字を書き込んだりすることもできます。まさに「もう一つのオフィス」として、実際のオフィスと同じように他のメンバーと協力・連携しながら働くことができるスペースなのです。

このようにビジネスでも「メタバース的」サービスは少しずつ増えているものの、認知度や注目度という点で圧倒的なのは、ゲームや芸能といったエンタメ分野です。

オンラインゲームでの活用事例

厳密にはメタバースとは言えないものの、メタバースを説明する際に例として取り上げられることも多いのが、米エピックゲームズ社の『フォートナイト(Fortnite)』です。プレイヤー数は全世界で3憶5000万人を突破。Netflixが競合として指名するなど、ユーザーの可処分時間争奪戦において、他業界にも脅威を与える存在として知られています。

内容は基本的に3次元のバトルロイヤル型のシューティングゲームですが、ユーザーはゲーム内で開催されるイベントに参加したりキャラクターを介して他ユーザーと交流をしたりするなど、イベントやコミュニケーションスペースとしての機能も果たしています。2021年には人気歌手アリアナ・グランデがバーチャルコンサートツアーを実施。ファッションブランド『バレンシアガ(BALENCIAGA)』がバーチャルショップを出店し、キャラクターのコスチュームを販売したことも話題を呼びました。

他にもゲーム関連では、2021年1月、マイクロソフト社が米ゲームソフト大手企業を過去最高の金額で買収する計画を発表して注目を集めています。買収目的はゲーム事業の拡大だけでなく、メタバースの開発を強化するため、というのが大方の見方です。

音楽業界での活用事例

コロナ禍でリアルイベントの開催が困難となった音楽業界でも、メタバース技術の活用が目立ちます。日本でも椎名林檎率いるバンド『東京事変』が仮想の渋谷の街をジャックしたといった事例はありますが、より積極的に、もはやメタバースの本場と言っても過言ではないほど活用しているのが、K-POPで世界を席巻している韓国の音楽業界です。

例えば2020年にデビューした4人組ガールズグループ『aespa(エスパ)』のコンセプトは、「メタバース・ガールズグループ」。メンバーにはそれぞれ仮想世界にアバターが存在するという設定で、2021年12月に開催された音楽授賞式では、AR演出によりステージでの共演を果たしています。

そのaespaを始め、東方神起らも所属する芸能プロダクション・SMエンターテインメントは、ファン向けにバーチャル国家『MUSIC NATION SMTOWN』を展開。市民権を得るにはデジタルパスポートを入手する必要があり、現実/バーチャル問わずライブやイベントに参観した記録などはすべてそこに記録され、活動に応じて様々な特典が得られるという今までにないコミュニティの形成を目指しているということです。

他にも、世界的に人気のアイドルグループBTS(防弾少年団)が所属する芸能事務所HYBE(ハイブ)は、2021年の秋、仮想空間での資産やインフラとしての役割を期待されているNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)ビジネスに参入。今後も業界全体でメタバース技術の活用が進んでいくことが予想されます。

以上、海外の事例が中心になりましたが、次回はより身近な、日本企業のメタバース技術活用事例を紹介します

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